英国の消費者物価指数が発表され、40年ぶりの水準となる前年比+9.4%となりました。今後、大幅利上げの可能性が高まってきました。また、カナダも消費者物価指数が発表され、1983年以来の高水準となる前年比+8.1%となりましたが、事前予想を下回ったことでカナダドルは売り込む動きが出ました。しかし、高水準の上昇であることに変わりなく、インフレ懸念から今月の1%の利上げに続く金融引き締めの強化が想定されます。
昨日は、本日のECBの金融政策発表を前に、全般に様子見の展開が続きました。方向感のない展開となり、ほとんどの通貨ペアでトレンドの確認を出来ない状況となっています。
通貨相関からは、下位足でUSDの弱さが目立ちました。2日連続で7通貨中の最下位に位置しており、USDの上値の重さを感じさせる動きになっています。また、JPYの弱さは継続していますが、EUR・GBPも相対的に弱く、メジャー通貨の弱さが目立ちます。逆に、マイナー通貨の強さが目立ちます。USDを除いてほとんどの通貨が上位足から下位足まで強弱感が揃ってきていることから、再びトレンドの発生を確認できる前兆ではないかと判断しています。
本日は、日本銀行と欧州中央銀行の政策金利の発表と総裁の会見に注目です。日銀の金融緩和継続方針に変更はないと思いますが、総裁会見において急速な円安を意識したコメントに警戒したいと思います。為替相場への直接的な言及はなくても、従来の金融緩和策からの脱却の方針が示唆される可能性はあることを期待しています。また、ECBでは+0.25%の利上げはほぼ既定路線にあり、+0.5%の利上げ観測も出てきています。エネルギー価格の高騰による影響は欧州経済に深刻な状況をもたらしていることから、インフレ対応への金利引き上げと景気悪化懸念との綱引きの状況にあると思います。本日夜のEURの動きには警戒したいと思います。