明日の米CPI控え様子見?!_4/9(火)

今日の環境分析 2024年4月9日

 昨日は、先週末の米国雇用統計の発表を明け、特に重要な経済指標発表のない月曜日であったことから、ボラティリティは低下し方向感のない展開となりました。そうしたなかでクロス円は、前週高値付近まで上昇しました。ここを抜ければ、再び3月高値を目指す展開が想定されます。一方、USDJPYは152円を控え、何度も高値圏で頭を押さえられる展開が続いています。明日の消費者物価指数で一気に上伸する期待感と、円買い介入への警戒感が交錯しているようです。このところ、欧州中央銀行(ECB)の理事会メンバーから6月利下げ開始の意見が相次いでいます。米国の好調な経済指標を受けて6月利下げ開始観測が後退しているため、米国よりも早いECBの利下げ観測がEURの弱さにつながっています。

 通貨相関からは、AUD・NZDの強さ、USD・CAD・JPYの弱さが継続しています。市場全般がレンジ局面の方向感のない展開になっているため、相対的な強弱感からは明確な方向性を判断するのが難しい状況にあります。政策金利の発表を明日に控えたNZD・CADを除き、AUDの買いとUSD・JPYの売りを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: AUD・NZD
 弱い通貨: JPY・USD・CAD

 日足   : USD>AUD>CAD>EUR>GBP>NZD>JPY
 4時間足 : AUD>NZD>EUR>GBP>USD>JPY>CAD

 本日も、昨日に続き、市場インパクトのある予定はありません。明日以降に重要なイベントを控えているだけに、様子見の動きを強めそうです。明日はニュージーランドやカナダの政策金利の発表が予定されており、思惑的な動きから政策金利の発表前にNZDやCADに値動きが大きくなる可能性があるので警戒しておきたいと思います。米国の労働統計の好調さは移民の増加によるものとの判断が強まってきており、雇用環境よりも景気動向を重視して金融政策が決定されそうです。このため、明日の米国の消費者物価指数は先週の雇用統計以上にインパクトを与えると考えます。こうした判断が先走ることが想定されるため、USDの動きには警戒しておきたいと思います。

コメントを残す