昨日は、朝方、日銀の金融政策決定会合の主な意見公表ではイールドカーブコントロールの早期修正の意見があったことが確認され、日中には政府当局からは円安牽制が続きました。足元の急速な円安の背景にはヘッジファンドの残高増の影響が大きいため、口先介入はタイミングを図ったことが明白です。水曜日にはECBフォーラムにおいて日銀総裁の発言が予定されており、その際、イールドカーブコントロールの修正に言及すれば円安反転の可能性が高いことに加え、四半期末でもあることから利益確定のポジション解消の動きは加速すると思われます。今週は値動きに注意したいと思います。また、ドイツのIFO景況指数は予想を下回り、景気後退を示唆するものとなりました。ドイツ経済の悪化は欧州経済全体への影響度が高いため、ECBの利上げ継続姿勢に変化があるのか注目しています。
通貨相関からは、JPYの弱さは継続しているものの、勢いが弱まってきました。AUDの弱さが際立ち、対してNZDの堅調さが目立ちます。USDとともにCADの強さが継続しており、現時点ではCADが最強通貨であると判断しています。CADの強さがみられるうちはUSDの強さも維持できると思われるため、USD・CADを軸に通貨選択をしたいと思います。JPYはいつ介入が入ってもおかしくない状況にあるため、当面は見送りたいと思います。
本日は、カナダの消費者物価指数に注目です。現状、最強通貨に位置しているCADの方向感を継続するのか転換するのか、この指数の内容次第で今後の金融政策の変更の可能性があるため注視したいと思います。また、ECBフォーラムにおけるECB総裁の発言が予定されており、金融引き締めに対して強気姿勢を維持しているのかを確認したいと思います。さらに、米国の住宅関連指標の発表にも注目したいと思います。徐々に、四半期末のポジション整理の動きが強まっています。レンジを意識して慎重な姿勢で臨みたいと考えています。