先週末に発表された日本の全国消費者物価指数は、総合で+3.2%、コアコア(生鮮食品とエネルギーを除く)では+4.3%となりました。インフレ継続の動きは止まらず、日銀の大規模金融緩和からの脱却が急がれる現状になっていると考えます。しかし、市場では当面の金融緩和からの脱却はないとの判断から円安が加速する動きになっています。また、ロシアのワグネル反乱は最悪の事態は避けられましたが、今後、ウクライナ情勢がどのように変化するのか、終わりの始まりであることを期待したいと思います。
通貨相関からは、JPYの弱さが継続し、USD・CADの強さが目立つ展開になっています。EUR・GBPも堅調な展開となっており、金融政策の違いが如実に表れています。AUD・NZDの弱さは継続していることから、これら通貨の売りに注目しています。また、JPYを除く主要通貨は金融引き締めを背景とした堅調な展開が続いているため、これら通貨の買いに注目したいと思います。
今週は、月末に加え四半期末の週になります。週末に向けてポジション整理の動きが出てくると思われ、警戒したいと思います。今週は、金融政策の発表はありませんが、市場への影響度の高い経済指標が続くので、注意が必要な週になると思います。火曜日にカナダ、水曜日にオーストラリア、木曜日にドイツ、金曜日にEUと日本(東京都区部)の消費者物価指数が発表され、その水準が今後の金融政策の方向性に大きな影響を与えます。木曜日の米国のGDP、金曜日の英国とカナダのGDP、米国のPCEデフレーターにも注目です。本日は、先々週に行われた日銀の金融政策決定会合における主な意見が公表されます。また、水曜日までECBフォーラムが開催されます。水曜日には主要国・地域の連銀総裁の発言が予定されており、今週の最大の注目材料になると思われます。