昨日発表された5月の米国の消費者物価指数は、前年同月比+4.0%となり、11か月連続で伸び率が鈍化しました。発表直後はUSDが売り込まれる局面がありましたが、徐々にUSDが回復しクロス円の強さが顕著になりました。
通貨相関からは、JPYの弱さが顕著になりました。金曜日に日銀の政策決定会合を控えているものの、金融緩和姿勢に変化はないと想定されていることから、円売りの動きが強まってきたものと思われます。USDはJPYに対しては堅調ではあるものの、その他の通貨対比で弱さが継続しています。本日のFOMCにおいては利上げ見送りと市場では織り込んでいるものの、この弱さをみると十分に織り込んでいないのではないかと思われます。AUD・NZD・GBPの強さが堅調であることから、これら通貨を軸に通貨選択をしたいと思います。
本日は、日本時間明日未明に発表されるFOMCの政策金利と声明に注目です。さらに、その後のFRB議長の記者会見により注目が集まっています。市場のコンセンサスは、今回利上げ見送り、次回利上げ再開との見通しとなっています。これを覆すようなコメントが出てくるのかに注目しています。米国のインフレ抑制は進んできている点や、金利上昇に伴う中小金融機関の経営不安の状況を考えると、金融引き締めに否定的なコメントが出る可能性もあります。こうした点から、本日はFOMCの発表を控え様子見気分が強まると思われ、発表後の市場の反応を待ちたいと思います。