昨日、米国の新規保険申請件数が発表されました。市場予想を上回る数字となったため金融引締めの長期化懸念が緩和され、米国金利の低下からUSDの下落につながりました。また、1-3月期のEUのGDP確報値が発表され、2四半期連続のマイナスとなりました。2四半期連続のマイナスは景気後退入りと判断されることから、今後のECBの金融政策へ影響を与えそうです。市場全般では、ドルストレート通貨の変動が目立つ展開となりました。
通貨相関からは、USDの弱さに勢いを増しているように思われます。メジャー通貨の中でも強弱感が明確になりつつあり、JPYの反転の動きやGBPの堅調さが目立つようになってきました。マイナー通貨の中では、堅調な動きを見せていたCADはUSDにつれる動きから弱含む展開になってきました。また、NZDの弱さが継続しており、対してAUDの強さが目立ちます。しかし、Mark’s Tradeのスイングポジションでは、5月末から保有し続けていたAUDNZDの買いポジションを決済しました。AUDとNZDの強弱関係のゴールが近づいてきているように思われます。
本日は、カナダの失業率に注目です。すでに政策金利を引き上げを発表した後だけに、よほどのサプライズな数字でない限り、市場へのインパクトは低いと考えています。また、中国では消費者物価指数が発表されます。中国経済の停滞を確認する内容であれば、AUD・JPYへの影響が高いと思われ警戒が必要です。来週、米国では消費者物価指数と政策金利の発表があります。これを警戒する動きと週末要因から、本日はおとなしい展開を想定しています。