今日の環境分析 2023年2月7日

昨日は、前週末の米国雇用統計の好調な結果を受けて、USDが堅調な動きが継続しました。また、日銀総裁の後任に副総裁を打診しているとの報道から、一部に金融緩和が継続するとの判断からJPYが売られました。この結果、USDJPYは1%を超える上昇となりました。しかし、それ以外の通貨は小動きに推移しました。

通貨相関からは、USDの強さが持続し、JPYの弱さが目立っています。また、EURの堅調さも目立ちます。徐々に上位足から下位足までの方向感が揃う動きになってきています。下位足では多くの通貨ペアでトレンドの確認ができるため、日足に波及してくるのか注目しています。

本日は、オーストラリアの政策金利が発表されます。利上げペースは減退しているものの、利上げ継続方針に変化はないため、堅調な展開が想定されます。米国時間には、カナダと米国の金融当局の発言が続きます。金融引き締めのゴールについての言及があるのか否かに注目しています。

今日の環境分析 2023年2月6日

先週末に発表された米国の雇用統計は、雇用者数の増加や失業率の低下など、予想を上回る堅調な数字となり、労働市場の底堅さを確認する結果となりました。これを受けて、FRBの早期利下げ期待が後退し、USDの反発につながりました。USDJPYでは前日比2%近く上昇するなど、雇用統計の発表後に多くの通貨ペアが大きく動きました。通貨ペアごとに、レンジ内の動きとトレンドの加速と違いが出てきています。

通貨相関からは、週末の雇用統計後の動きでUSDの弱さが払拭されてきました。GBP・NZDの弱さは継続しています。方向感を判断するのが難しい状況にあります。週明けの動きを注視していきたいと思います。

今週は、火曜日にオーストラリアの政策金利が発表されます。足元の弱い動きが継続するのか否か、注意しておきたいと思います。週を通して各国の金融当局の発言が予定されています。先週の金融政策が発表された後だけに、今後の金融政策を示唆する内容があれば、大きな反応が予想されるため警戒が必要です。本日は、先週末の雇用統計の結果を受けて、各国市場でどのように消化していくのか、トレンドの転換を確認しに行くのか、方向性に注意したいと思います。

今日の環境分析 2023年2月3日

昨日は、英国と欧州で政策金利が発表されました。BOEは10会合連続の引き上げで政策金利は4%となり、引き上げ幅は2会合連続の+0.5%でした。インフレ鈍化の見通しを表明しました。ECBでは5会合連続の引き上げで3%となり、引き上げ幅は2会合連続の+0.5%でした。総裁会見では3月も+0.5%引き上げ予定を表明しました。しかし、ともにインフレ鎮静化の見通しから、GBP・EURともに下落しました。米国に比べ遅れますが、金融引き締めのゴールが見えてきた点が大きいと思われます。逆に、これから金融引き締めの始まる可能性の高い日本との比較から、JPYの相対的な強さが一段と強まるものと思われます。

通貨相関からは、JPYの強さが戻ってきました。USDの弱さは継続しています。EURは利上げ余地の大きさからGBP対比での強さが目立つようになってきました。マイナー通貨の方向性は相対的に中立を維持しています。クロス円・ドルストレート中心に通貨選択をしたいと思います。

本日は、米国の雇用統計が最大の注目です。インフレ鈍化の方向に沿った内容が予想されます。また、ISM非製造業景況指数にも注目です。雇用統計と合わせて、今後の金融引き締めの度合いを決める材料となりうるので警戒が必要です。今回は、大きなサプライズは想定していませんが、USD安トレンドは維持するものと考えています。

今日の環境分析 2023年2月2日

本日未明に発表された米国のFOMCにおいて、事前予想通りの+0.25%の利上げが発表されました。発表前にUSDJPYは下落、EURUSDは上昇していました。利上げ発表後、予想通りの結果に、USDは一時的に買い戻しの動きがみられましたが、すぐに発表前の方向に戻りました。FRB議長の記者会見においては、インフレが下がるまで利上げを続けると発言し、一部にある利下げ期待を一蹴しました。FOMC前に発表された米国のISM製造業景況指数は、47.4と事前予想の48を下回り、3か月連続50割れとなりました。景気後退リスクとインフレ抑制のバランスをとった金融政策の今後の方向に注目です。

通貨相関からは、USDの弱さが継続しています。FOMCを通過したことで、USDの方向性は強固になったものと思われます。また、JPY・EURの強さ、GBPの弱さを確認することができます。メジャー通貨の強弱感が明確になってきたため、マイナー通貨の方向性が相対的に中立になってきました。本日のECBとBOEの金融政策待ちのため動きにくい展開ですが、発表後にはその内容の方向性が強まると思われます。

本日は、英国と欧州の金融政策が発表されます。BOEの利上げ幅は、0.5%か0.25%と予想が交錯しています。一方、ECBの利上げ幅は0.5%と予想されています。このため、EUR高の動きが強まるものと思われます。金融政策発表後の総裁会見の内容にも注目しておきたいと思います。EURGBPの関係からもECBの利上げ姿勢の強さを反映しています。金融引き締めのゴールが見えてきたUSDと引締め継続が予想されるEURとの関係から、EURUSDの動きには警戒しておきたいと思います。

今日の環境分析 2023年2月1日

昨日も、小動きの展開となりました。ボラティリティも低下し、収束の度合いを強めてきています。オセアニア通貨の反落が大きく、なかでもNZDの下げが目立ちました。明日未明に発表される米国のFOMCまでは動きにくい状況が続いています。今回、米国は0.25%の利上げ幅に圧縮するとの見方が市場のコンセンサスですが、政策金利の発表後に行われるFRB総裁の記者会見におけるコメントに注目です。金融引締めのゴールの時期と水準に言及されるのかが焦点となっています。

通貨相関からは、前日までとは反対の動きになりました。AUD・NZDが弱く、CAD・JPY・USDの強さが目立ちます。ともに日足とは反対の動きになっており、足元の動きが調整であるのか日足に波及するのか注視しておきたいと思います。全般に方向感を判断するのが難しいため、明日以降の展開に期待しています。

本日は、日本時間の明日未明に発表されるFOMCの政策金利と、FRB議長の記者会見に注目です。金融引き締めのゴールを想定して続いてきたUSD反落の動きは、USD安のトレンドに確定するのかUSD反発の動きになるのか、この発表にかかっていると思われます。発表までは思惑が交錯するため、難しい展開が続くと想定されます。FOMC前に発表されるISM製造業景況指数も重要な経済指標です。USDに関しては様子見したいと思います。そのほか、中国の財新製造業PMI、欧州の消費者物価指数にも注目です。米国では、ADP全米雇用報告やJOLTS求人数の雇用関係の経済指標も発表されます。金曜日に雇用統計の発表を控えているため、その内容を裏付けることになるかもしれません。内容次第では、USDの動きに大きな影響を与える可能性もあるので注意が必要です。