今日の環境分析 2023年1月19日

昨日は、日本銀行の金融政策決定会合の結果が発表され、現状維持との方針が報じられました。何らかの変更を期待していたUSDJPYの売りポジションは、発表後に急激な買い戻しが行われました。この結果、発表前の128円台から131円台まで3円以上の大幅な上昇となるなど、クロス円通貨全般に上昇しました。しかし、日銀総裁の記者会見の前後から下落に転じ発表前の水準に戻り、結局は行ってこいの相場展開となり、日足では大きな上ヒゲをつける結果となりました。日本の金融政策においては、金融緩和の可能性はなく、引締め方向にしか現状では動けません。一方、米国など他の国は、昨年の金融引締めのペースダウンが確認されており、一部には利下げ観測もあります。こうした方向感の違いが円高基調の強さを示していると思います。
昨日発表された、米国の生産者物価指数は4か月ぶりに下落し、消費者物価指数の頭打ちを裏付ける内容となりました。また、小売売上高は市場予想を下回る-1.1%と2か月連続の下落となり、景気悪化が懸念される結果になってきました。

通貨相関からは、昨日の大きな変動を受けて日足と4時間足の方向感が違う局面になっています。しかし、昨日の値動きから判断すると下位足の動きは調整の動きと判断できるため、下位足が再び日足方向に戻る展開が想定されます。上位足の方向性に沿った通貨選択を行いたいと思います。EURGBPの関係からGBPの優位性が高まっている点には注意しておきたいと思います。

本日は、オーストラリアの失業率やECB総裁の発言に注目したいと思います。また、昨日欧州時間以降のJPYの反転の動きが東京時間にどのように反映されるのか注目しています。当面は、クロス円中心に動向を見ていきたいと思います。

今日の環境分析 2023年1月18日

昨日は、本日の日本銀行の金融政策の発表を前に様子見気分が続いていましたが、日本時間深夜に欧州中央銀行の利上げ幅縮小観測でEURが急落しました。個別の通貨ペアでみると、下位足で収束の動きを強めており、動き出しのきっかけ待ちになっています。日銀の金融政策の発表後に動き出す準備が整っている状況にあります。大きな発散につながることを期待しています。

通貨相関からは、JPYの独歩高が続いています。金融引き締めを継続してきた日本を除く各国が、徐々に引き締めペースを緩和してくる中、日本のみが今後の金融引き締めが予想されることから円高方向への動きを強めています。金利差だけで考えると基調は円安であるべきですが、金融政策の方向性のモメンタムの比較から円高方向に向かっています。USDに続きEURも金融引き締めペースの鈍化を背景に弱くなってきました。EURGBPの関係から相対的にGBPの強さが示されてきています。クロス円の売りを中心に通貨選択をしたいと思いますが、日銀の金融政策の発表を確認してからポジション構築をする方針です。

本日は、今週最大のイベントとなる日本銀行の金融政策の発表があります。昼頃と時間が不定になっており、発表時間帯の動きには警戒したいと思います。発表を前にJPYに対する思惑的なポジション構築が膨らんでいるため、金融政策の変更の有無にかかわらず発表後には大きく変動することが想定されます。発表後の値動きに注視したいと思います。
そのほか、英国の消費者物価指数、米国の小売売上高にも注目です。ともに日銀の金融政策の発表後なので、GBPJPY・USDJPYの動きには注意したいと思います。

今日の環境分析 2023年1月17日

昨日は、米国が祝日で金融市場が休場だったため米国時間のボラティリティは大幅に低下しました。この動きを見越した欧州時間でも見送り状況になりました。全般に小動きとなり、様子見気分を強めています。先週発表された米国の消費者物価指数の発表前のような動きです。先週の米国の消費者物価指数に相当するのが、日本の金融政策です。今日から日本銀行の金融政策決定会合が開催されます。明日の昼頃(時間は未定です)に金融政策が発表されます。前回は国債の上限金利の引き上げという実質的な利上げに相当する発言があり、市場には大きなサプライズとしてとらえられました。円高反転への最大のきっかけとなりました。現在、債券市場では上限金利を上回ることがあり、さらなる引き上げか上限撤廃か、もしくは明確な利上げ実施か、追加的な金融政策を求めた動きになっています。明日の日銀の発表までは方向感を判断しづらい状況にあります。

通貨相関からは、前日と大きな変化は見られません。JPY・AUDの強さ、USD・CAD・NZDの弱さが継続しています。EURは対GBPとの関係から、中立的な動きになりつつあります。下位足に発生していたトレンドは終了しレンジに戻ってきました。収束の動きを強めだしており、明日の日銀の発表まではエネルギーをためこむ局面にあるようです。方向感がつかみにくい状況にあることから、無理に通貨選択せずに見送りもありかと思います。その中で、JPYの買い・USDの売り方向のポジションには注目しています。

本日は、中国のGDP、英国の失業率、カナダの消費者物価指数に注目です。個々の経済指標は、通貨への影響が大きいため、その内容には注視したいと思います。とはいえ、今までになく日銀の金融政策に注目が集まっているため、JPYを中心とした動きが続くものと思われます。

今日の環境分析 2023年1月16日

週末金曜日は、前日の動きを継続しました。なかでもクロス円の下落が目立ち、USDJPYは前日の128円台に続き127円台に入りました。高いボラティリティが続いており、デイトレには絶好の環境が続いています。スイングにおいては、明確なエントリーチャンスを判断できる通貨ペアはまだ少ないため、足元の動きが上位足に波及してくることに期待しています。

通貨相関からは、上位足から下位足まで方向感が揃ってきました。JPY・AUD・EURの強さ、USD・NZD・GBPの弱さが顕著になってきました。これらを組み合わせた通貨ペアは、下位足でトレンドを確認できます。水曜日の日銀の発表まではUSD・JPYの強弱関係は継続すると思われるので、クロス円・ドルストレートに注目しています。

今週は、水曜日の日本銀行の金融政策決定会合が最大の注目点です。前回、国債の上限金利を0.5%に引上げるサプライズがありましたが、今回は変更の見直しはないとの見方が大勢です。しかし、債券市場では0.5%を上回る市場価格をつけるなど、新たな見直しを見込んだ動きが出ています。このため、日銀の金融政策が発表される水曜日の昼頃までは、方針変更を見越した円高の勢いが強いと判断します。発表内容で新たな金融政策の変更があれば円高が加速し、なければ円安へ反転が強まると考えられます。週前半はクロス円通貨を中心にボラティリティの高い展開を想定しています。その他、火曜日の英国の失業率とカナダの消費者物価指数、水曜日の英国の消費者物価指数と米国の小売売上高などにも注目です。
本日は、米国がキング牧師の日の祝日になり金融市場は休場となります。このため、為替市場も閑散な動きになることが想定されるため、欧州時間までと割り切って臨みたいと思います。

今日の環境分析 2023年1月13日

昨日は、米国の消費者物価指数(CPI)の発表を前に、金融当局関係者の0.25%への利上げ幅圧縮発言もあり、欧州時間からUSDJPYはじり安の動きとなっていました。CPIは、前年同月比+6.5%と市場予想通りとなり、伸び率は6か月連続で鈍化しました。前月比では2020年5月以来のマイナスと、インフレのピークアウト感が強まりました。発表された内容はサプライズがなく大きな動きにはなりませんでしたが、利上げ幅圧縮観測の新聞報道などを材料に米国時間に一気に円高が進み、USDJPYでは昨年6月以来の128円台を一時つける局面もありました。
市場全般ではクロス円通貨を中心に大きく動き、前日までの小動きから一気にエネルギーが放たれた感もあります。

通貨相関からは、再び、JPYの強さが戻り上位足に連動してきました。USDの弱さは継続しています。このことから、フォローしている21通過中、USDJPYが最大の下落となりました。その他の通貨は、徐々に上位足との連動が戻ってきており、下位足にトレンドの発生を確認できます。メジャー通貨では、USD・GBPの弱さに対し、JPY・EURの強さがみられることから、これら通貨の組み合わせに注目しています。

本日は、英国のGDPに注目です。昨年後半に続いた英国の混乱の影響がどの程度反映しているのか、今後の金融政策にどのような影響を与えるのか注視しておきたいと思います。また、昨日の米国のCPIの結果を受けて、日本時間・欧州時間にどのような反映された方をするのか注目しておきたいと思います。4時間足では多くの通貨ペアでトレンドの確認をすることができます。この動きが日足に波及してくるのかに注目しています。

今日の環境分析 2023年1月12日

昨日は、前日よりもさらに小動きの推移となりました。終値ベースでみても、日中のボラティリティでみても動きの少ない日でした。本日の米国の消費者物価指数(CPI)の発表を意識した様子見気分が強く、多くの通貨ペアがレンジ内の動きになってきています。EURUSDでは、火曜日以降の高値安値の幅は60pips程度しかなく、昨日米国時間に入ってからレンジを上抜ける気配がありましたが、再びレンジ内に戻ってきています。4時間足でみると、ほとんどの通貨ペアが収束を強めています。今晩のCPIの発表を契機に一挙に発散に向かうべく、エネルギーをため込んだ状況になっています。

通貨相関からは、USDの弱さが継続しています。EURの強さも目立ってきましたが、先に述べたようにEURUSDではトレンドの確認をするには到っていません。JPYも下位足ではUSD同様弱い状況にあるため、USDJPYの方向感はつかみづらい状況にあります。USDを除けば、下位足の動きは上位足に連動していないため、連動するタイミングを待ちたいと思います。そのタイミングは今晩のCPIの発表になると考えています。ドルストレート通貨を中心に注目しています。

本日は、22時30分の米国のCPIの発表が最大のイベントです。このところCPIの発表を機に、相場は居所を変えることが多くなっています。市場参加者の多くがCPIの発表を待っていることから、どのような内容であっても発表後にはボラティリティが高まるものと思われます。発表までは安易なポジション構築は避けたいと考えています。ちなみに11月のCPIは、前年同月比+7.1%の上昇と市場予想を下回るとともに、5か月連続の伸び率の鈍化となりました。本日発表される12月のCPIでも伸び率の鈍化が想定されており、その鈍化の幅が注目されます。今回のCPIは、次回のFRBの利上げ幅を0.25%まで圧縮するか否かの判断材料になります。USDの値動きには警戒したいと思います。

今日の環境分析 2023年1月11日

昨日は、前日以上に小動きに推移しました。前日比で見て0.5%以内の変動になっており、明日の消費者物価指数の発表を前に様子見気分が強まっています。昨日発表された東京都区部の12月の消費者物価指数は前年同月比+4.0%の上昇となりましたが、JPYへの影響はみられませんでした。後日発表される全国の消費者物価指数は、傾向的に東京都の数値を上回っており、高い物価上昇を確認することになります。これが日本銀行の金融政策にどのような影響を与えるのか注目しています。昨日行われた、スウェーデン中央銀行主催のシンポジウムにおいてFRB議長の発言があり、その内容にタカ派発言がなかったことを米国株式市場は評価しました。米国金融当局は金融引き締めに慎重になってきたものと思われます。

通貨相関からは、USDの弱さが継続しています。しかし、JPYも弱いためUSDJPYには動きを見られません。USDの弱さは個々の通貨ペアへは顕著に波及しているとみるのが難しい状況にあります。それぞれが方向感のない動きになっており、明確なトレンドを判断することができません。明日の消費者物価指数の発表までは様子見気分が継続するものと思われます。

本日は、オーストラリアの小売売上高と消費者物価指数に注目です。このところAUDが堅調な動きを見せており、経済指標の内容次第では大きく加速する可能性も否定できません。発表後の値動きに注目したいと思います。明日の米国の消費者物価指数の発表を前に様子見気分が強まっていることから、流動性が低下しているのと同じ状況にあります。このような時には、ちょっとした内容でも値が飛ぶことがよくあります。警戒しつつも様子見で臨みたいと思います。

今日の環境分析 2023年1月10日

全般に方向感のない小動きの中、前週末に発表された米国の雇用統計やISM非製造業景況指数の結果を受けて、ドル安の動きが強まりました。前日比1%を超える変動はなかったものの、日中のボラティリティの高さは継続していることから、デイトレにはレンジ内の動きと限定すれば、トレードチャンスの多い相場と判断しています。

通貨相関からは、USDが最弱通貨になってきました。米国の足元の経済指標の状況から、次回の利上げは0.25%に圧縮されると見方が強まっており、金融引き締めのゴールが明確になりつつあります。同様の動きがCADにもみられます。ゴールの見えないEURとの対比が強まっています。今週の米国の消費者物価指数の発表を警戒しつつも、USD売りの動きが継続すると判断しています。

本日は、東京都の消費者物価指数が発表されます。全国の消費者物価指数の発表前に方向性が示唆されるため、日本の金融政策に影響を与える可能性があります。JPYの動きに注意しておきたいと思います。また、スウェーデン中央銀行主催のシンポジウムが開催され、主要国の中央銀行の総裁が出席しています。日銀総裁をはじめFRB議長などが出席しており、発言内容に注目されます。

今日の環境分析 2023年1月9日

先週末金曜日は、米国の雇用統計で賃金上昇率が市場予想を下回り、ISM非製造業景況指数は市場予想の55.0を大きく下回る49.6となりました。インフレが鈍化し景気減速との判断から長期金利は低下しました。EUの12月の消費者物価指数は、前年同月比+9.2%(11月+10.1%)と市場予想を下回り、2か月連続で上昇率が鈍化しました。これを受けて、USDの弱さからドルストレート通貨が大きく動きました。とはいえ、トレンドを確認することができない状況にあることから、今週からの展開に期待しています。

通貨相関からは、下位足ではマイナー通貨の強さとメジャー通貨の弱さが鮮明です。マイナー通貨の動きは徐々に上位足に波及してきています。日足と4時間足の方向感が連動する通貨が増えてきていることから、足元の動きの継続性を見ることができます。USDの売り・マイナー通貨の買いを軸に通貨選択をしていきたいと思います。

今週は、木曜日の米国の消費者物価指数が最大の注目です。その他、火曜日のスウェーデン中央銀行主催のシンポジウムが開催され、主要国の中央銀行総裁の発言が予定されています。水曜日にはオーストラリアの消費者物価指数・小売売上高に注目です。
本日は、日本が祝日のため日中は流動性の低い状況になると思います。しかし、雇用統計の発表明けであること、このところ流動性の低い局面に仕掛ける動きがみられることなどから、突発的な動きには警戒しておきたいと思います。今週の米国の消費者物価指数の発表に向けて、本格的な年明け相場が始まると期待しています。