今日の環境分析 2022年12月9日

昨日も小動きの推移となりました。21通貨中1%を超える変動がなかったのが3日連続となりました。来週に米国の消費者物価指数やFOMCを控えていることから、様子見姿勢を強めています。米国のFRB高官はFOMCを前に発言することのできないブラックアウト期間にあることも影響しています。全般に、レンジ内の動きにあることから、短期的な動きを否定されることが多くなっています。スイングトレードでは、マイナー通貨に発生していたポジションを決済する動きが少しずつ出てきました。メジャー通貨にはトレンドを確認できないため、見送りしています。

通貨相関からは、AUD・GBPに反転の動きがみられるものの、その他の通貨は上位足から下位足まで方向感が揃ってきました。多くの通貨ペアが収束の動きを見せており、発散に向かうのは近いと考えます。上位足のトレンドが継続するのか、反転し新たなトレンドを形成するのか注目したいと思います。その際には、各国の政策金利のゴールを意識した動きになることを注意しておきたいと思います。

本日は、米国の生産者物価指数に注目です。来週の消費者物価指数の発表を前に、物価の方向性を判断できるので、今まで以上に注目されると思われます。唯一金融緩和を続けている日本銀行ですが、少しずつアドバルーン的な市場の反応を探るコメントが出てきています。来年春の日銀総裁の後退まで金融政策の変更はないと意見もありますが、その前に政策転換になることを想定しておきたいと思います。その際には、円安の反転調整が深くなると思われます。

今日の環境分析 2022年12月8日

昨日も全般に小動きの推移となりましたが、日中のボラティリティは高まっています。クロス円の中でもボラティリティの低いUSDJPYは、ボラティリティの高い認識のあるGBPJPYよりも高い状況にあります。方向感をつかみにくい時の特徴ともいえるので、動き出す準備段階にあると考えられます。昨日、カナダの政策金利は0.5%利上げしました。カナダは、オーストラリアとともに利上げがゴールにあるとの見方があり、これがCAD・AUDの弱さにつながっています。USDは利上げゴールを見込んだ動きが、利上げ継続の動きを上回り、足元のUSD安につながっています。来週の消費者物価指数(12月13日)やFOMC(12月14日)の結果待ちの動きになっています。

通貨相関からは、前日に続き、JPYが弱くUSDが強い状況にあります。4時間足と日足との連携がなく調整の動きを見せています。方向感のつかみにくい状況にある中で、AUD・CADの弱さは上位足から下位足まで弱さが揃っているため、これら関連通貨のトレンドが明確になっています。メジャー通貨は、収束の動きを強めているため、発散を待ちたいと思います。中途半端な判断は逆行につながることが多いので、確実な動きを待ちたいと思います。

本日は、日本のGDPに注目していますが、大きな動きにつながらないと想定しています。方向感がつかみにくい状況にあるため、スイングではマイナー通貨の保有ポジションを継続しています。デイトレでは、欲張らずに早めの決済を心がけたいと思います。

今日の環境分析 2022年12月7日

昨日は、市場全般に落ち着いた動きのなか、調整の動きが見られました。昨日発表されたオーストラリアの政策金利は、事前予想通りの+0.25%の利上げとなる3.1%となりました。さらに利上げを行うことを想定しているとコメントしました。しかし、大きなサプライズがなかったためAUDの方向感に変化はありませんでした。

通貨相関からは、4時間足で調整の動きが見て取れます。JPYが弱く、USDが強くなっています。足元の米国の経済指標の強さを見て、USDの反転の動きとなりました。USDJPYに関しては、一旦の円高方向の動きが終わりかけているかのようにも見られます。再び円安方向に向かうのか、調整の動きが継続するのか注目です。EUR・GBPの強さ、AUD・CADの弱さが継続しています。これらを組み合わせたマイナー通貨は堅調です。メジャー通貨は、4時間足で収束の動きを強めているため、発散に向けた準備段階に入っています。トレンドの発生の確認を待ちたいと思います。

本日は、カナダの政策金利に注目です。昨日のオーストラリア同様、利上げ幅を圧縮しているためCADの弱さが継続しているなか、本日の政策金利の発表時にはトレンドが継続するのか反転するのか注目しています。

今日の環境分析 2022年12月6日

前週末の雇用統計に続き、ISM非製造業景況指数も予想を上回り、米国金利が上昇しUSDが強い展開となりました。次回のFOMCで利上げ幅を0.5%に圧縮するのは既定路線になっていますが、利上げのゴールが遠のいた印象にあります。通貨の動きはモメンタムにあると考えています。米国の利上げペースが鈍化していることに違いはないので、利上げペースを強めるUSD以外の動きの良さにつながっています。

通貨相関からは、このような動きはUSDで相対的な弱さで表れています。USD・AUD・CADの弱さが継続しています。NZDの強さは一服しており、JPY・GBPの強さを確認できます、クロス円通貨中心にこれら通貨の組み合わせに注目したいと思います。

本日は、オーストラリアの政策金利が発表されます。AUDの弱さが継続していることから、政策金利の発表時にはトレンドが継続するのか、反転するのか注目しています。

今日の環境分析 2022年12月5日

先週末金曜日に発表された米国の雇用統計は、予想を大幅に上回る非常に強い数字となりました。雇用統計は翌月に修正されることが多く、単月で景気判断をするのは難しいと思います。米国景気は停滞していると判断されるため、次回の利上げ幅は前回までの0.75%から0.5%に圧縮される方向に変わりはないと思われます。しかし、今回の雇用統計の結果から、次々回の利上げ幅をさらに圧縮した0.25%と予想していましたが、0.5%のままの可能性も高まってきました。こうした動きから、次の材料が出るまではUSDの弱さは一服するものと思われます。

通貨相関からは、NZD・JPYの強さ、USD・CADの弱さが継続しています。金曜日と方向感に変化は見られません。AUD・EURの弱さも続いています。週末の雇用統計の結果を受けて、欧州時間からのUSDの反応に注視したいと思います。金融政策に変化のないJPYを中心に注目したいと思います。

今週は、火曜日のオーストラリアと水曜日のカナダの政策金利の発表に注目です。前回、カナダは利上げ幅を圧縮し、CAD安の動きを強めました。利上げ幅の圧縮が方向感を決定づけるので、今回、横這いであっても金融当局のコメント次第では加速することも想定しておく必要があります。本日は、米国のISM非製造業景況指数に注目です。

今日の環境分析 2022年12月2日

昨日未明のFRB議長の利上げ幅縮小を示唆する発言が、USDの弱さを加速しました。USDJPYは約2%の大きな下落になりました。これを受けてドルストレート・クロス円が全般に大きく動き、いくつかの通貨ペアでは新たなトレンドの確認をすることができます。昨日もコメントしたように、利上げ幅の圧縮が方向感の転換につながっているようです。

通貨相関からは、NZD・JPYの強さが、USD・CADの弱さが継続しています。AUDは前日戻りの動きが見られていましたが、対NZDで弱さが顕著になってきました。欧州経済は、エネルギー価格の上昇鎮静化でインフレ懸念が減退してきており、ECBも利上げ幅を圧縮方向に向かうのではないかとの見解があります。このため、金利面からのEURの弱さは継続すると思われ、USD・CADに続く弱い通貨になってきています。円高・ドル安方向のポジションに注目しています。

本日は、米国の雇用統計が最大の注目です。FRB議長の発言を裏付ける内容になっているのか否かに注目です。結果次第では、USD安の動きが加速することも予想されます。ただし、週末でもあることから慎重な姿勢で臨みたいと思います。

今日の環境分析 2022年12月1日

今日未明に、米国のFRB議長は12月にも利上げ幅の縮小がありうると発言しました。次回のFOMCではこれまでの0.75%の利上げから0.5%の利上げに縮小されることが予想されます。これを受けてUSDが下落しました。これまでは、利上げ幅が通貨の強さにつながりましたが、USD・CADの動きにみられるように利上げ幅の圧縮が通貨の弱さにつながっています。

通貨相関からは、下位足で、GBP・EUR・USD・CADが弱く、JPY・NZD・AUDが強くなりました。前日の調整の動きは続かず、一時的なものとなりました。NZDの強さは継続しており、JPYは強さが戻り上位足に波及する可能性が高くなってきました。オセアニア通貨とJPYの買い、JPYを除くメジャー通貨の売りのポジションに注目しています。

本日は、米国のISM製造業景況指数に注目です。おそらく今朝のFRB議長の発言を裏付けると思われ、内容次第ではUSDの動きが加速する可能性もあるので警戒したいと思います。また、米国の個人所得・PCEデフレーターにも注意したいと思います。明日に米国の雇用統計を控え、徐々に米国の景気減速懸念を織り込む展開が想定されます。