先週は、USDJPYが前週末比で5円近く上昇し145円が見えたところで反落し、日銀総裁の発言などから週末には調整色を強めました。金曜日は、USDが下落したことでクロス円全般に下落しましたが、前月末比では大きく上昇しています。金融当局の口先介入がとりあえずは成功したようにも見えますが、ファンダメンタルズを背景とした現在の為替相場の実態から考えると、USDJPYの調整は長くは続かないように思われます。
通貨相関からは、4時間足でUSDが最弱通貨になりました。日足以上の時間足では最強通貨にあるため、短期的な調整なのかトレンドが転換したのか、今週の動きに注目していきたいと思います。USDが反落したのに対し、CADには比較的反応が少ない状況にあります。このため、通貨全般に短期足の動きはテクニカルな反応と考えています。JPY・NZD以外は下位足の順位に大きく変動しているため、強弱感がつかみにくい状況にあります。
今週は、9月13日(火)の米国の消費者物価指数が最大の注目です。米国ではエネルギー価格が下落に向かっているので、上振れサプライズの可能性は低いと思われます。月末のFOMCでは0.75%の利上げを市場は織り込んでいるため、これまでの消費者物価指数の発表時ほどのインパクトはないと思います。また、英国や米国で小売売上高、英国・EUの消費者物価指数と、重要な経済指標が続きます。依然として日本以外ではインフレ懸念を背景とした金融引き締め姿勢が続いているので、今週の経済指標には警戒していきたいと思います。