今日の環境分析 2023年3月8日

 昨日は、AUDが急落し、USDが急騰しました。久しぶりに大きく変動し、ボラティリティの高い展開になりました。
 FRB議長が上院議会において議会証言を行い、足元の好調な経済指標を受けて、インフレ圧力が従来の予想を上回っており、利上げペースを拡大する用意があると発言しました。2月には0.25%と従来よりも引き上げ幅を圧縮し、3月も0.25%の利上げ幅を予想されていました。しかし、この発言を受けて市場予想の大勢が0.5%の利上げに傾き、USDが急騰しUSDJPYは12月以来の137円台に入りました。
 オーストラリアの政策金利は0.25%の引き上げと事前予想通りでしたが、CPIはインフレがピークに達したことを示唆しているとの声明を受けて、AUDは急落しました。昨日のコメントで、声明文がAUD反転のきっかけになる可能性もあるとしましたが、声明文が下落を加速する結果となりました。
 昨日の大きな動きを受けて、多くの通貨ペアで日足・4時間足ともにトレンドが発生しており、Mark’s Tradeでも多くのサインが発生しました。昨日は大きな値動きだっただけに、エントリーは慎重に行いと思いますが、待ち望んでいた発散の動きが始まったと考えています。

 通貨相関からは、USDの強さとAUDの弱さが際立っています。金融政策の方向性の違いが、顕著に通貨に反映される結果となっています。JPYの強さも現れてきており、クロス円はUSDJPYを除くと下落方向にあることに注意が必要です。マイナー通貨の弱さが際立っているため、強いメジャー通貨との組み合わせた通貨選択を継続したいと思います。

 本日は、カナダの政策金利の発表に注目です。北米経済圏として米国と同調する傾向にあるため、再度、金融引き締め強化に向かう可能性も否定できません。昨日のオーストラリアと同様、声明文にも注目したいと思います。また、FRB議長は下院での議会証言を行います。昨日と内容的には変化はないと思いますが、ニュアンスの違いがないか注意したいと思います。多くの通貨ペアで動き出してきました。今日以降も重要なイベントが続くので、反応した動きには素直に追随していきたいと考えています。

2023年2月の運用実績

2月は、807.8pipsと前月同様、平均的な収益状況となりました。レンジの動きの中、エントリーチャンスが少なく、エントリーできた場合でも出遅れ気味になりました。結果として、大きな収益を確保することができず、負けトレードの回数も多くなりました。

9勝3敗、勝率75.0%、平均収益67.3pips、保有日数5.3日、ペイオフレシオ2.344、プロフィットファクター7.03となりました。

今日の環境分析 2023年3月7日

 昨日発表されたユーロ圏小売売上高は、前月比+0.3%と市場予想の+1.0%を大きく下回りました。賃金上昇を大きく上回る物価上昇を受けて、消費者の購入意欲の低減に向かったものと思われます。ECBはインフレ抑制に向けた金融引締め強化・継続が予想されることから、EURが上昇しました。USDは、本日のFRB議長の議会証言を前に様子見の展開が続きました。依然として全般には小動きに推移していますが、本日以降、重要な経済指標の発表やイベントが続くため、これらの案件を消化しながら動きが出てくるものと思われます。

 通貨相関からは、EURの強さが目立ちました。ECBの金融引締めを背景に、現状では最強通貨になりつつあります。一方で、USDは堅調ではあるものの、上値を追いにくい展開になっています。マイナー通貨はともに弱いグループになってきました。メジャー通貨買い・マイナー通貨売りで通貨選択をしたいと思います。

 本日は、米FRB議長の上院における議会証言が最大の注目材料です。USDにおいては週末金曜日の雇用統計とともに、最も影響を与えることになります。議会証言の内容に注目したいと思います。また、オーストラリアの政策金利にも注目です。0.25%の利上げが予想されており、利上げ幅にはサプライズはないと思われますが、声明文の内容に注目しています。このところ軟調な展開となっているAUDが、反転のきっかけとなる可能性もあるので注意したいと思います。

昨日の夢は、今日の希望であり、明日の現実となる

ロバート・ゴダードという近代ロケットの父と呼ばれる人の言葉です。
本日の新聞コラムに載っていました。
良い言葉だと思ったので、備忘録として掲載しておきます。
トレードの習得に関しても当てはまると思いました。

ゴダードの言葉の中には、以下のような内容のものもあります。

 不可能という言葉を簡単に口にしてはいけません。

 全てを失ったときでも、
      まだ未来だけは残っていることを覚えておきなさい

なかなか収益につながらない人、あきらめないでほしい。
FXの世界は1割しか生き残れないといわれます。
それは、FXが手掛けやすい投資商品であるがゆえに、不勉強なままトレードをして損失をかかえて退場してしまう人が多いからです。
しっかりと地に足をつけて、正しい学習を重ねていけば、確実に成果をあげることができます。
まだ成果の出ていない人も、明日の現実に向けて、希望をもって今日を学習する時間に与えてほしいです。

今日の環境分析 2023年3月6日

 週末金曜日に発表された米国のISM非製造業景況指数は、前月比微減となったものの事前予想を上回りました。雇用関係の伸びが大きく、雇用逼迫の状況を再確認することになりました。市場全般では、小動きに推移しており、方向感のない展開が続いています。Mark’s Tradeでは、スイングトレードでサインを確認することができず、デイトレードでも前日に続きトレードチャンスの少ない状況となりました。今週の重要指標の発表の前に、収束の動きを強めているように思います。

 通貨相関からは、JPYの弱さが継続しています。USDは反落し、上位足と下位足の方向感の違いが顕著になっています。同様の動きがNZDやGBPにもみられます。方向感が揃っていないため、通貨選択の難しい局面が続いています。今週の重要イベントを経過するごとに、方向感が固まってくるものと考えています。方向感が明確になるまでは見送りたいと思います。

 今週は、重要な経済指標が続くため、ボラティリティの高い展開を想定しています。火曜日にオーストラリア、水曜日にカナダ、金曜日に日本の政策金利が発表されます。火曜日と水曜日にはFRB議長の議会証言、金曜日に米国の雇用統計の発表があります。すべて市場インパクトの大きいイベントとなるので、発表時の値動きに警戒したいと思います。特に火曜日の米国議会上院におけるFRB議長の発言は、次回のFOMCにおける金融政策を示唆するものになるので注目しています。また金曜日は、現日銀総裁の最後の金融政策決定会合となります。現状維持の方針になると予想していますが、サプライズの発表にも警戒しておきたいと思います。また金曜日の夜には米国の雇用統計が発表されます。2月に続き好調な数字であると、次回のFOMCにおける利上げ幅が従来予想の0.25%から0.5%になる可能性が高まるとともに、利上げ継続長期化の懸念が高まります。USDの動きに注意したいと思います。
 本日の経済指標は、今週の重要な指標に比べるとインパクトの低いものになります。明日以降の重要指標を前に、思惑的な動きが発生する可能性が高く、急激な市場変動には警戒しておきたいと思います。
 来週から米国は夏時間に変更となります。1時間前倒しになるので注意が必要です。また、欧州の夏時間は26日からになります。

今日の環境分析 2023年3月3日

昨日は、USDJPYが上昇し、昨年12月以来の水準となる137円台の局面がありました。前日は調整局面にあったUSDですが、再び強さが目立ってくるようになりました。しかし、全般には小動きに推移しており、ボラティリティも急激に低下しています。収束の度合いを強めてきており、次の発散に向けてエネルギーをため込んでいる局面と考えています。

通貨相関からは、前日に大きく動いたNZDの強さが継続し、USDの強さも目立っています。JPYの弱さは継続していることから、クロス円に注目しています。日銀の金融政策に当面の変更が予想されないことから、JPY売りに安心感が伝わっているようにも思われます。しかし、3月は日本企業の決算期が集中するため、レパトリエーション(決算に向けて外貨を円に換えること)の想定外の円高に備えておく必要があると思います。

本日は、東京都区部の消費者物価指数に注目です。全国の消費者物価指数の先行指標となるため、日銀の金融政策への影響を注視していきたいと思います。また、米国のISM非製造業景況指数にも注目です。サービス業の労働環境が逼迫している状況にあるので、水曜日に発表された同製造業景況指数以上に注目が集まっています。来週の雇用統計の数字とともに、3月22日に予定されている次回のFOMCにむけた金融政策の方向性を決定させる重要な要因になると考えています。このところ、FRB高官の発言が相次いでいます。次回のFOMCを前に11日から始まるブラックアウト(金融政策の発言禁止)期間を前に踏み込んだ発言が続いています。個々の発言に反応するようになっているため、注意しておきたいと思います。

今日の環境分析 2023年3月2日

昨日発表されたISM製造業景況指数は、事前予想を下回り4か月連続で50割れとなりました。しかし、項目別でみた「価格」が大きく上昇し、インフレ圧力の強さを確認する結果となりました。長く調整を続けてきたNZDが反発してきました。また、EURがインフレ警戒から堅調な展開が続いています。NZD関連通貨以外は全般に、小動きの推移となっています。

通貨相関からは、JPYの弱さが継続しています。下位足では、USD・CADの弱さが目立つようになりました。上位足と下位足の方向感に違いがあるため、通貨選択の難しい局面になってきました。現状では、見送り姿勢を強めています。

本日は、EUの消費者物価指数に注目しています。インフレ警戒の度合いを確認し、足元のEURの動きが加速するのか反転するのか注意したいと思います。米国の雇用統計が来週になっている関係もあり、様子見の週になっています。動き出しを待ちたいと思います。

今日の環境分析 2023年3月1日

昨日は、2月最終日となり、小動きに推移しました。2月月間では、クロス円が上昇し、ドルストレート通貨の下落が目立ちました。日々の変動は高まってきているものの、方向感を決定づけるまでには到らない展開が続いています。一部の通貨で確認できたトレンドはすぐに否定する動きがみられるなど、市場全般の気迷い状態から脱するのが難しい状況にあります。

通貨相関からは、USD・EUR・GBPの強さとJPYの弱さが目立つことから、クロス円が堅調です。しかし、前回高値付近を前に失速する動きがみられます。JPYとともにマイナー通貨の弱さも継続しています。JPYを除くメジャー通貨の買い、JPYとマイナー通貨の売りの組み合わせで通貨選択をしていきたいと思います。

本日は、米国のISM製造業景況指数に注目です。米国においては、2月は雇用統計に始まり、好調な経済指標の発表が続きました。これを受けて、金融引き締めの長期化観測からUSDが堅調な展開となりましたが、ここ数日に発表された重要度は低いとされる指標ですが、景気減速を示す内容のものとなりました。重要度の高いISM製造業景況指数においても景気減速を示す内容であるとUSDは大きく変動する可能性が高まります。その他、午前中に、オーストラリアの消費者物価指数とGDP、中国のPMIが発表されます。AUDの値動きに注意したいと思います。