今日の環境分析 2023年3月3日

昨日は、USDJPYが上昇し、昨年12月以来の水準となる137円台の局面がありました。前日は調整局面にあったUSDですが、再び強さが目立ってくるようになりました。しかし、全般には小動きに推移しており、ボラティリティも急激に低下しています。収束の度合いを強めてきており、次の発散に向けてエネルギーをため込んでいる局面と考えています。

通貨相関からは、前日に大きく動いたNZDの強さが継続し、USDの強さも目立っています。JPYの弱さは継続していることから、クロス円に注目しています。日銀の金融政策に当面の変更が予想されないことから、JPY売りに安心感が伝わっているようにも思われます。しかし、3月は日本企業の決算期が集中するため、レパトリエーション(決算に向けて外貨を円に換えること)の想定外の円高に備えておく必要があると思います。

本日は、東京都区部の消費者物価指数に注目です。全国の消費者物価指数の先行指標となるため、日銀の金融政策への影響を注視していきたいと思います。また、米国のISM非製造業景況指数にも注目です。サービス業の労働環境が逼迫している状況にあるので、水曜日に発表された同製造業景況指数以上に注目が集まっています。来週の雇用統計の数字とともに、3月22日に予定されている次回のFOMCにむけた金融政策の方向性を決定させる重要な要因になると考えています。このところ、FRB高官の発言が相次いでいます。次回のFOMCを前に11日から始まるブラックアウト(金融政策の発言禁止)期間を前に踏み込んだ発言が続いています。個々の発言に反応するようになっているため、注意しておきたいと思います。