昨日発表されたISM製造業景況指数は、2か月連続で50割れと景気後退懸念が強まりました。一方で、公表されたFOMC議事要旨では、インフレは想定より根強い可能性が高く、2023年中の利下げを見込む発言はなかったとの判断でした。また、JOLTS求人数では予想を上回り労働市場の逼迫確認から金利先高観が出るなど、米国経済にとって判断しずらい内容でした。JPYは再び売りがかさみ、USDJPYは昨年来の下落からの反発が強まりました。全般に、クロス円通貨中心に大きく動きましたが、反発に過ぎずレンジ内の動きにとどまっています。新たなトレンドの確認にまでは至っていません。
通貨相関からは、4時間足と日足の方向感の違いが出ています。下位足ではJPYが最弱通貨になりました。足元の動きが日足に波及するのか、上位足の調整の位置づけなのか判断していきたいと思います。明日の米国の雇用統計を前に方向感をつかみにくい展開が続いています。その中で、NZDの弱さが明確となっており、一部の関連通貨にはトレンドの確認をすることができます。
本日は、米国でADP全国雇用報告が発表されます。明日の雇用統計の前に昨日のJOLTS求人数同様に労働市場の逼迫を確認するのか否か、逼迫を確認するのであれば金利先高観が一層強まり、短期的にはUSDの強さにつながると思われます。