昨日発表された、米国の消費者物価指数は前年同月比+7.7%の上昇と、市場予想の+7.9%を下回りました。これを受けて、インフレの鈍化からFRBの利上げペースが緩むとの判断から、USDが大きく下落しました。このところ、USDの弱さを案内してきましたが、一挙にエネルギーが放出されたかのようです。USDの利上げ水準の限界が見えてきたことで、利上げの余地幅が通貨の強弱を決めているように思います。日銀は大幅な金融緩和継続を維持していますが、永遠に続くわけではありません。いつか近いうちにくる金融引き締めに向けて、JPYの強さが見えてくると思われます。ただ、強いと言っても現在の日本経済の現状からすると、急激な円安への大きな調整の動きと認識しておく必要があると思っています。
通貨相関からは、USDの弱さ、JPYの強さが目立ちます。USDは、月足・週足で最強、日足・4時間足で最弱通貨となっています。足元の動きが週足以上の長期足へ波及してくるのは近いと考えています。こうした動きを判断するには、週足のミドルバンドとの関係を見ると良いと思います。今週、いくつかの通貨ペアで週足ミドルをまたぐ動きをしています。週足ベースでの領域の変化には注意しておく必要があります。昨日の値動きから、待ちに待った発散の動きが始まりました。週末であることから継続性が心配ですが、この発散の動きについていきたいと考えています。
本日は、英国のGDPに注目です。米国は祝日で債券市場は休場ですが、株式市場は開いているため、昨日の消費者物価指数発表以降の動きをどう評価するのか注目です。USDストレート通貨を中心に値動きを注視したいと考えています。