今日の環境分析 2022年10月21日

昨日、USDJPYは欧州時間に32年ぶりとなる150円台を一時つけました。その後、反落する場面もありましたが、現在は150円台で推移しています。150円の大台到達には達成感が期待されたものの、達成感はなさそうです。鈴木財務大臣は、「投機には断固たる対応をとる」、「ボラティリティには注目している」と発言していますが、実効性のない口先介入に過ぎません。すでに、今月だけで3.7%もUSDJPYは上昇しているのに、無為無策と言われても仕方ないと思われます。日米の金利差に変化がない以上、トレンド転換は程遠い状況にあります。一方、英国のトラス首相は辞任を発表し、一時的にGBPの買戻しの動きとなりました。

通貨相関からは、JPYの弱さが継続しています。USDは下位足の強さが回復し、上位足から下位足まで方向感が一致しました。EUR・GBPの下位足が相対的に弱い動きになり、転換か継続か、上位足への波及を見守っていきたいと思います。USD・JPYを除いて、上位足から下位足の方向感が揃っていないため、通貨選択の難しさは継続しています。4時間足では多くの通貨ペアで収束の動きが強まっています。いつ発散に向かってもおかしくないので、方向感を確認したいと思います。

本日は、日本の消費者物価指数に注目です。内容次第では為替介入の期待度は高まるかもしれません。また、英国・カナダの小売売上高にも注目です。物価動向が金融政策に影響を与える状況が依然として強いため、発表時には警戒しておきたいと思います。USDJPYは、150円台にあることで、ここからの急騰場面は為替介入の可能性は高まります。こうした観測から、投機筋の短期的な売り崩しの動きも想定されるため、日中の急変動には警戒したいと思います。

今日の環境分析 2022年10月20日

USDJPYの上昇は止まらず、150円直前にまで迫ってきました。前日同様、日中に度々、投資機筋の仕掛けとも思われる大きな動きがあるもの、すぐに戻るなど複雑な動きが続いています。いつ本格的な為替介入があるのかを警戒しつつも、日米の金融政策の違いを反映した動きが続いています。昨日発表された英国の消費者物価指数は前年同月比+10.1%と、40年ぶりの水準となりました。インフレ抑制に向けて、金融引き締めが強化される模様です。

通貨相関からは、JPYの弱さが継続しています。また、USDは下位足では相対的な強さが戻りません。一方で、マイナー通貨の戻りの強さが継続しており、日足へ波及してくるのか注目しています。上位足と下位足の方向感に違いがあるため、通貨選択の難しい局面が続いています。

本日は、オーストラリアの失業率に注目です。金融引き締めのペースを緩めたオーストラリアの雇用関係に変化があるのか注視しておきたいと思います。USDJPYは、今日にも150円台突入の可能性が高まっています。150円台に入ると投機筋の買戻しの動きから、上昇が加速することも想定しておく必要があります。一方で、為替介入に警戒が必要になります。このため、USDJPYは手掛けにくい通貨として、見送り姿勢を維持しています。

今日の環境分析 2022年10月19日

USDJPYは、連日の高値更新となりました。日銀総裁は、前日に続き、衆議院予算委員会においても緩和継続と任期を全うすると発言しました。来年春の任期まで日銀の金融緩和姿勢に変化がないと判断され、150円を視野に堅調な展開となりました。18時台には一時的に100pips(1円分)下落し、すぐに元に戻るなど複雑な動きとなりました。一部には為替介入との見方もありますが、投機筋の仕掛けの動きとの見方もできます。日米金利差を背景とすれば上昇継続と判断すべきですが、為替介入の可能性や米国のインフレピークアウトを見越した動きがあることから、投機的な動きが強まっています。

通貨相関からは、NZDの強さが目立ちます。AUD対比でみても利上げ幅の大きかったNZDに資金が移っているように思われます。JPYの弱さは継続していますが、USDの動きも弱いため、USDJPYを除くクロス円に注目しています。一部の通貨ペアは月足ベースでみて、前の高値までの上値余地があるため、こうした通貨ペアに注目していきたいと思います。EURは堅調な動きになっています。エネルギー問題を考慮すると警戒したい所ですが、値動きはそれを意識していないようにも思われます。ロシア関連の様々な問題が終息に向かいつつあるのかもしれません。

本日は、英国とカナダの消費者物価指数に注目です。今後の金融政策を決定づける重要な指標となります。特に英国ではトラス政権の混迷が続いているため、GBPの値動きには警戒しておきたいと思います。

今日の環境分析 2022年10月18日

USDJPYは、149円台に入ってきました。バイデン米大統領のドル高容認発言を受けて、日中を通してUSDの強さが目立ちました。また、日銀総裁は緩和継続を発言したことから、USDJPYの買い安心感につながっています。介入警戒感は依然としてあるものの、150円を意識した動きが強まると思われます。
英国ハント政権は、表明していた減税案のほぼすべてを撤回しました。これを受けて、GBPは上昇しました。次は、ハント首相がいつ辞任するのかに注目が集まっています。政局の混乱から、GBPの戻りの動きが継続するのか注視していきたいと思います。

通貨相関からは、JPYの弱さが目立ちます。EUR・GBPも強い展開になったことから、相対的にUSDの弱さが目立ちます。USDの強さに買い疲れ感が見られるようにも思われます。目先は、EUR・GBPを軸に通貨選択する方が良さそうです。USDJPYとEURJPY・GBPJPYの値動きが同調するのかを確認しておきたいと思います。

本日は、10月4日に開催されたオーストラリアのRBAの議事録公表に注目です。オーストラリアは、先日のRBAで予想外の利上げ幅となっただけに、その内容次第ではAUDの動きに注目です。また、本日予定されていた中国のGDPは延期されました。今週予定されていた経済指標はすべて延期される模様で、共産党大会開催中であることが影響したと思われます。

今日の環境分析 2022年10月17日

週末金曜日は、USDJPYが前日に続き上昇し、148円台後半にまで達してきました。150円も視野に入れた動きにも見られます。USD関連通貨全般に強さが目立ちました。
米バイデン大統領は、ドル高を容認する発言をしました。問題は、他国の金融政策や経済成長にあるとも発言しました。11月8日の米中間選挙を前に、弱気発言は出来ない状況にあることを反映しているように思われます。
10月12-13日に開催されたG20財務相・中央銀行総裁会議では、為替相場を注視するとドル高懸念を確認しました。再度の為替介入を容認する下地ができていると考えられます。いつ、為替介入があってもおかしくないと思われます。
英国では、法人減税を撤回し財務大臣を更迭するなど、政府の混乱が続いています。

通貨相関からは、USDの強さが継続していますが、EUR・GBPの強さも目立ちます。JPYは再び最弱通貨になり、マイナー通貨の弱さも目立ちます。このところ、日々、方向感に変化がみられるため、柔軟な対応が求められます。トレンドの継続なのか、反転なのかの見極めが難しくなっています。金融引き締めのゴールが見えてきているオセアニア通貨の弱さが顕著になってきたため、これらの関連通貨に注目しています。

今週は、主要先進国の金融政策の発表はなく、物価関連指標の発表があります。足元のインフレ動向を確認し、金融政策を連想した動きが強まると思われるので警戒が必要です。
金曜日の朝には日本の消費者物価指数が発表されます。日本銀行の金融政策に変更があることを期待したいと思います。せめてマイナス金利を解消するだけでも、円安進行を阻止できると思いますが、素人考えでしょうか?政府・金融当局のスタンス変更があれば、円高反転の可能性は高まります。
中国やロシア・ウクライナ情勢にも警戒です。大きく動き出す兆しが感じられており、資金管理には注意したいと思います。
そういえば、10月はブラックマンデーがあったっけ・・・

デイトレードの実績_2022年10月第2週

10月第2週は、9通貨ペアで+738.8pipsとなりました。週を通じて26回トレードし、15勝11敗、勝率57.7%となりました。今週もボラティリティの高い展開の中、エントリー見送りポイントにエントリーし、すぐに損切りになるケースが多く見られ、勝率が低くなりました。特に、火曜日は大きく負け越した要因になります。2通貨で大きく取れたものの、負け越した気分の週となりました。今月は、勝率が低い状態が続いています。再度、見送りルールを徹底していきたいと思います。

デイトレードのノウハウとなる部分についてはチャートから削除しています。ノウハウは個別コンサルティングにて提供しています。ご興味のある方は、お問合せください。

スワップ一覧_2022/10/15(Axiory/BigBoss/XM/Titan)

今週は、米国で消費者物価指数や9月のFOMC議事要旨が公表されたことで、金融引締め継続強化を確認したことや、日銀総裁が金融緩和継続の発言をしたことで、USDJPYのロングとショートのスワップポイント差は拡大しました。
また、先週発表されたニュージーランドの政策金利の引上げが、AxioryとTitanに強く反映されました。GBPNZDでは、ショートポジションにおいて、XMのマイナススワップに対し、Titanは若干のプラススワップになっており、久々にプラスマイナスが併存することになりました。しかし、マイナススワップが大きいため、スワップ・アービトラージができる水準ではありません。

スワップポイントの意味合いを理解されていない方のために、スワップポイントについて説明させて頂きます。
例として、表の左上のAxioryのUSDJPYのスワップポイントは、ロングが10.06、ショートが-16.20となっています。これは、1日当たりに受け取る(マイナスの場合は支払い)金額にあたります。10万通貨の場合、1日またぐとロングで1,006円の受け取り、ショートで1,620円の支払いになります。ただし、水曜日には週末分を勘案するので3日分のスワップポイントが計上されることになります。
このように、スイングトレードでは保有しているだけで、スワップポイントによる損益が発生します。大きなマイナススワップも勘案して、通貨選択をしたいものです。

今日の環境分析 2022年10月14日

昨日、USDJPYは32年ぶりに147円台後半をつけました。昨日発表された米国の9月の消費者物価指数は、予想を上回る前年同月比+8.2%となりました。依然として、インフレ改善の見通しが立たず、金融引締めがインフレ抑制効果に表れていないと判断されました。FOMCの今後の利上げは、消費者物価指数発表前までの11月+0.75%、12月+0.5%との見通しから、12月も+0.75%との見通しが強まりました。この結果、日米金利差の拡大から円安ドル高が進みました。また、今月はサプライズは少ないと見越していたショートポジションの買戻しの動きが上昇を加速しました。
同様の動きが、GBPでもありました。英国トラス政権が減税案の主要部分を撤回する方針との報道から、GBPが上昇しました。政府当局と金融当局との間の齟齬から混乱している英国ですが、とりあえず財政悪化懸念を回避できるとの見方が強まり、GBPのショートポジションの買戻しの動きが強まりました。しかし、景気対策はトラス政権の基盤となる政策になるため、減税案の完全撤退は難しいと思われ、英国の混乱はまだ続きそうです。

通貨相関からは、反転の動きが見て取れます。最強通貨だったUSDや最弱通貨だったNZDが4時間足で上位足と全く反対の動きになりました。USD・CAD・JPYなどが順位を下げる一方、NZD・EUR・GBPが順位を上げました。USDの独歩高が世界経済に与える影響を懸念する動きが出てきており、EUR・GBPが足元堅調な動きになっていることから、USDの上値を重くしているように思われます。通貨選択の難しい局面を迎えました。

本日は、米国の小売売上高に注目ですが、昨日の消費者物価指数ほどの注目度は高くなく、市場インパクトは少ないとみています。週末でもあることから、神経質な展開が想定されます。昨日の大きな動きを継続するのか、反転するのか、注視していきたいと思います。

今日の環境分析 2022年10月13日

昨日は、本日の米国の消費者物価指数の発表を前に、為替介入はないと市場は判断し、USDJPYは147円直前まで上昇しました。本日未明に発表された、FOMC議事要旨では事前の想定通りとなり、金融引締めの継続を確認するに至りました。GBPは、イングランド銀行の国債買入れに関連するニュースでボラティリティの高い展開となりました。

通貨相関からは、USDの一強状態が続いています。強さの見せていたJPY・CADは反落し、弱いGBP・NZDが反転するなど、USD以外は短期的な反動が見られます。ドルストレート通貨を中心に通貨選択をしていきたいと思います。

本日は、米国の消費者物価指数(CPI)に注目です。ここ数か月、インフレの現状を表すCPIの重要性が高まっており、発表後の大きな動きに警戒しておく必要があります。しかし、9月に大きなサプライズがあったため、事前予想は慎重な見通しになっています。このため、サプライズがなかった時の反落にも警戒しておく必要があります。普通に考えるとCPIの発表前は為替介入はしないと考えられるものの、介入効果が最も高いのはサプライズであるため油断禁物です。本日は、CPIの発表を前に方向感のない展開を想定しています。

今日の環境分析 2022年10月12日

昨日、IMF(国際通貨基金)は世界経済見通しを改定し、成長率見通しを下方修正しました。2023年の実質成長率予測を前回7月から0.2ポイント引下げ、2.7%となりました。この半年の修正幅は、リーマンショックの時を上回り、悲観的な見通しが強まりました。欧州・米国・中国は「失速」と表現され、世界的なインフレ懸念から、経済の落ち込みを警戒しています。
イングランド銀行は、14日まで実施する長期国債買い入れの対象範囲をインデックス連動国債に拡大すると発表しました。これを市場は好感し、GBPは上昇しました。しかし、その後、イングランド銀行総裁が、市場での介入は計画通り週末までに停止すると述べ、維持できないポジションは手じまうよう投資家に呼びかけました。「関係するファンドや企業に私が伝えたいメッセージは、残されているのは3日だということだ」と発言し、国債の買入れ延長を期待していた市場では失望され、ポンドは急落しました。

通貨相関からは、USDの独歩高が継続しています。米国経済圏であるCADも堅調な展開になってきました。一方、EUR・GBPの欧州経済圏、AUD・NZDのオセアニア経済圏は軟調な展開が続いています。USDJPYは前回高値に近づいていますが、JPYの強さは継続しているため上値は重たいと考えています。USDを軸に通貨選択するのが良さそうです。

本日は、日本時間明日未明に9月開催分のFOMCの議事要旨が公表されます。金融引き締めの方向性に変化はないと思われ、明日の米国の消費者物価指数の方に注目が集まると考えています。USDJPYは為替介入前の水準まで円安が進んできましたが、明日の消費者物価指数の内容次第ではドル高が加速されることが予想され、その際にはUSDJPYで146円台を大きく上回る可能性があります。おそらく、この動きを確認するまでは次の為替介入はしづらいと考えています。