今日の環境分析 2022年9月28日

昨日は、小動きに推移しました。前日に大きな変動となったGBPは、落ち着きを取り戻しましたが弱さを継続しています。英国の財政悪化懸念が強まり、GBPUSDのパリティが現実味を帯びてきました。
ロシアから欧州へ向かう天然ガスのパイプラインで3か所のガス漏れが発見されました。意図的な破壊行為との見方もあり、欧州のエネルギー問題の深刻さを再認識することになりました。ドイツではエネルギー価格の高騰を批判した反政府デモが広がっている模様です。英国同様、欧州各国の財政悪化懸念からEURの弱さにつながっています。
米国では全米住宅価格が2年2か月ぶりに下落しました。住宅価格の下落は、インフレ抑制を目的とする米国の金融引き締め姿勢の変化につながると考えられます。米国の金融引き締めのゴールに目途が立てば、USDの強さに限界が見えてくると思われます。一方、日銀は金融緩和継続方針を貫いていますが、これ以上の金融緩和を行う可能性はほぼゼロです。こうした動きがUSDJPYの頭の重たさを示していると考えています。
このように考えると、日本でも物価高騰が問題になっていますが、欧米各国の物価高騰水準に比べればに比較になりません。日本では、金融緩和を継続していることから、景気悪化を抑制できているとも判断できます。こうしたことが、JPYの相対的な強さにつながっていると考えています。

通貨相関では、USD・JPY・CADの強さが目立ちます。なかでもUSDの強さが突出しており、USDJPY・USDCADでみてもUSDの強さが確認できます。EURとGBP、AUDとNZDの弱さが継続しています。上位足から下位足まで方向感が揃っていることから、通貨の2極化が進んでいると思われます。強弱が明確になっているため、通貨選択は容易です。強い通貨同士・弱い通貨同士の組み合わせは回避したいと思います。

本日は、米国FRB議長や地区連銀総裁など金融当局の発言が続きます。また、ECB総裁の発言も予定されています。足元の経済状況などから、今後の金融政策に影響を及ぼすような発言があるのかに注目しています。また、今月は残り3日となりました。週末・月末・四半期末と重なるため、ポジション整理の動きには警戒しておきたいと思います。

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