昨日は、米国の消費者物価指数の前までは小動きに推移しました。消費者物価指数が発表されると大きく動きました。前回の+9.1%から予想されていた+8.7%を下回る+8.5%となったことで、USDが大きく下落しました。前回までのFOMCで大幅に政策金利を引き上げたことがインフレ抑制につながったと判断されました。次回以降は0.75%の利上げを継続する可能性は低下し、0.5%程度の利上げになる可能性が高まりました。こうした動きがドル安につながり、クロス円通貨は大きく下落しました。しかし、EURUSDの値動きをみると、今回の消費者物価指数の数値を受けて上昇したものの、3月と6月の安値水準が抵抗となり反落しました。欧州経済の停滞懸念が続いているため、弱い通貨同士のEURUSDでは方向感のつかみにくい状況になりました。
通貨相関でも、その傾向がみられます。USDは日足・4時間足で最弱通貨になりました。EUR・GBPも弱い通貨群に位置しています。一方、AUD・NZD・JPYの強さが目立ちます。強弱が明確になってきたことで、これら通貨ペアの組み合わせに注目しています。USDやJPYの日足ベースの動きが、上位足につながる展開になるか注目です。USDJPYでは大きな方向転換の可能性も否定できなくなる局面が近づいてきました。
本日は、日本が祝日で休場のため日本時間は小動きに推移することになりそうです。欧州時間からは、昨日の米国消費者物価指数の内容をどう評価するかに注目です。本日発表の生産者物価指数にも注目が集まっていましたが、消費者物価指数での内容を受けてサプライズはなさそうです。USDを中心に米国経済や金融政策の方向性に注目度が再び高まってきました。