今日の環境分析 2022年8月24日

昨日は、欧米各国のPMIが発表され、予想以上の悪化する結果となりました。PMIは、企業の購買担当者の景況感を集計した経済指標のことで、他の経済指標よりも先行性が高いとされています。ユーロ圏のPMIでは景気後退と判断される50を下回る49.7となりました。50割れは2か月連続となり、EURUSDではパリティ割れが続いています。また、米国のPMIは事前予想の49.0を大幅に下回る45.0となりました。2020年5月以来の低水準となりました。続いて発表された新築住宅販売件数は6年半ぶりの低水準となり、立て続けの予想を下回る経済指標の悪化を受けてUSDは急落しました。USDJPYは、この2つの指標が発表され150pips程度の下落となりました。その後は持ち直していますが、頭の重たい展開になりました。

通貨相関からは、EUR・GBPの弱さは継続していますが、米国経済指標の発表を受けてUSDの強さは弱まりました。相対的にマイナー通貨の堅調さが目立つ結果となりました。金曜日に予定されているFRB議長の発言を前に、USDの堅調さは期待されています。しかし、金融引き締めが継続している米国において、昨日のような経済指標の悪い内容があると大きな変動につながっています。ファンダメンタルズの悪さが確認されている英国・欧州経済に裏付けされたGBP・EURを軸に通貨選択をしたいと思います。

本日は、重要度は低いと判断されていますが、住宅ローン申請件数が発表されます。昨日の新規住宅販売件数よりも先の景気動向を判断する指標となります。金利上昇に伴う住宅市場の冷え込みが景気後退の可能性を強めると思われます。本日もUSDの値動きに注意しておきたいと思います。