今日の環境分析 2022年7月18日

先週末に発表された米国の小売売上高は、市場予想を上回る水準となりました。前月比+1%、前年同月比で+8.4%となりましたが、多くは物価上昇に伴う影響が大きいと思われます。同日発表された米国ミシガン大消費者信頼感指数は上昇し、消費者のインフレ警戒の度合いが低下した模様です。これらのことから、水曜日に発表された消費者物価指数の大幅上昇をうけた1%の利上げ観測は低下したものと思われます。この動きが、USDJPYの上昇の勢いを一旦は止めることになったと判断しています。しかし、それでも0.75%の利上げはほぼ確実なのでUSDの強さは継続すると思われます。

通貨相関からは、週末だったこともあり下位足で反転の動きがみられます。USD・CADやNZDなど上位足との方向感に違いがでました。この動きが継続するのか、単なる調整と判断するのか様子見したいと思います。EURの弱さは継続していますが、今週木曜日に欧州中央銀行の政策金利の発表を控えているため、思惑的な動きが続くように思われます。また、GBPの弱さも継続しています。ロシアに関連したエネルギー問題は、欧州経済への深刻度を想定以上に高めているように思われます。

今週は、火曜日に英国の失業率、水曜日に英国とカナダの消費者物価指数、木曜日に日本銀行と欧州中央銀行の政策金利、金曜日に日本の消費者物価指数と欧州各国のPMIさらにカナダの小売売上高と指標発表が続きます。それぞれ今後の金利動向を判断する上で重要な指標となるので、警戒しておく必要があると思います。なかでも、木曜日の日本と欧州の金利政策には注意が必要です。日本の金融緩和の継続、欧州の利上げ水準など、政策金利の発表後のコメントにも注意しておきたいと思います。
本日は、日本が祝日で休場であるため、東京時間には大きな動きは想定されません。しかし、往々にして、祝日を狙い撃ちするかのように短期筋の仕掛けの動きが出ることがあるので、クロス円中心に注視しておきたいと思います。