明日の米CPIを前に様子見?!_2/12(月)

今日の環境分析 2024年2月12日

 週末金曜日に発表されたカナダの1月の失業率は、5.7%と市場予想の5.9%を下回り、雇用環境の良好さを確認する結果となりました。一時CADが大きく買われる局面があり、多くの通貨で想定外の変動に影響を及ぼしました。市場全般では、クロス円が高値圏でのもみ合いになるなど、調整色の強い展開となりました。

 通貨相関からは、AUD・JPYの弱さが継続し、NZD・GBPの堅調さが続いています。JPYは弱いながらも、USDJPYの150円を控えていることからクロス円全般に頭の重い展開が続いています。USDの強弱感が明確でないために、市場全般の強弱感に顕著な動きを判断することが難しくなっています。そうしたなか、GBPはメジャー通貨の中で唯一持続的な強さを見せていることから、GBPを軸に通貨選択をしたいと思います。ただし、今週は英国では重要な経済指標の発表が続くため、GBPはボラティリティの高い展開が想定されます。各指標の発表時には注意したいと思います。

 強い通貨: GBP・NZD
 弱い通貨: JPY・AUD

 日足   : USD>CAD>NZD>GBP>EUR>AUD>JPY
 4時間足 : NZD>GBP>EUR>CAD>USD>AUD>JPY

 今週は、火曜日の米国の消費者物価指数が最大の注目です。木曜日の小売売上高、金曜日の生産者物価指数とともに米国の消費関連指標が市場の大きな変動要因になります。インフレの状況や個人消費の動向が、今後の金融政策に大きな影響を与えるため警戒が必要です。そのほか、英国では重要な経済指標の発表が続きます。火曜日の失業率、水曜日の消費者物価指数、木曜日の第4四半期GDP、金曜日の小売売上高など、内容次第ではGBPへの影響が大きいと思われます。本日は、重要な経済指標の発表はありませんが、複数の国の金融担当者の発言が予定されているため注意しておきたいと思います。なお、本日は日本が祝日、今週いっぱい中国が祝日で金融市場は休場となります。

日銀副総裁発言による円安持続の可能性?_2/9(金)

今日の環境分析 2024年2月9日

 昨日、日銀副総裁は講演で「マイナス金利解除後もどんどん利上げするパス(道筋)は考えにくい」と発言しました。マイナス金利を解除しても、その後の利上げは緩やかなものになる と金利差の縮小にはつながりにくいと判断され、USDJPYは149円台まで円安が進みました。マイナス金利解除をすることをほぼ明言したとの判断より、利上げペースの弱さに過剰反応したように思われます。市場としては何かのきっかけを欲していたため、この発言を機にJPY売りの動きを強めたものと思われます。米国の新規失業保険申請件数は、3週間ぶりの改善となりました。中国の消費者物価指数は、4か月連続下落し14年ぶりの下落幅・下落期間となりました。中国経済の停滞が明白となり、中国依存度の高いオーストラリア経済への影響からAUDの下落が続いています。

 通貨相関からも、AUDの弱さが目立っています。JPYとともに最弱通貨群に位置しています。このため、ともに弱いAUDJPYを除くと、クロス円通貨の上昇が目立つ展開になっています。GBPの強さは上位足から下位足まで揃っている一方、EURの弱さがGBP対比で目立ちます。USDも決して強い通貨群に入っていないため、依然として通貨選択の難しい展開が続いています。とりあえず昨日の動きで発散を確認することができますが、持続するのか見守りたいと思います。発散の動きが出ているときは、ファンダメンタルよりもテクニカルの側面から通貨選択をしていきたいと思います。JPY・AUDの売り、GBPの買いを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: GBP・NZD
 弱い通貨: JPY・AUD

 日足   : USD>CAD>GBP>EUR>NZD・AUD>JPY
 4時間足 : NZD>GBP>CAD>EUR>AUD>USD>JPY

 本日は、カナダの失業率に注目です。先週の米国の雇用統計のようなサプライズは想定しづらいですが、北米経済圏として同様の展開になるのか警戒しておきたいと思います。本日はこれ以外に主だった経済指標の発表がないため、材料に乏しい展開のなか方向感のない展開が続くものと思われます。USDJPYは150円台を控えており介入への警戒感が強まると思われますが、発散の動きを確認できる一部通貨の値動きを注視したいと思います。なお、週明け月曜日は日本は祝日で休場、中国は明日から17日まで春節の大型連休となります。

中国CPIと米高官発言に注目!_2/8(木)

今日の環境分析 2024年2月8日

 米国では株式市場が最高値を更新しています。しかし、一部の金融機関は商業用不動産市況の悪化に伴う融資債権への不安から株価が下落しており、高金利の弊害は不動産市況に確実にでています。こうした動きが規模の大きい銀行に波及した場合には、金融不安から株式市場崩壊のきっかけになる可能性があります。市場が好調なときほど、懸念材料への警戒心を忘れないようにしたいものです。不動産市況の悪化が拡大した場合、好調な米国経済の停滞・悪化が懸念され利下げ転換につながる可能性も高くなります。USDの強さに懐疑的にみておいた方が良いと考えています。市場全般では、ボラティリティが低下し、小動きに推移しています。しかし、収束の動きを強めてきており、そろそろ動き出すのではないかと注目しています。

 通貨相関からは、4時間足と日足の強弱感が乖離しており、方向感のつかめない展開になっています。前日までの下位足で堅調だったUSD・CADが弱くなり、JPY・NZDが再び強くなるなど、時間足をまたいだ強弱感の統一ができていない印象です。こうした場合はレンジ局面の最終局面が近いとも判断できます。現在、収束を強める動きが極まっており、発散に向かうための準備運動をしているように思います。今後の金融政策の方向性を考慮し、JPYの買い、USD・EURの売りを軸に通貨選択をしたいと考えています。

 強い通貨:(NZD・JPY)
 弱い通貨:(USD・EUR)

 日足   : USD>CAD>GBP>EUR>JPY>NZD>AUD
 4時間足 : NZD>JPY>AUD>GBP>CAD>USD>EUR

 本日は、中国の消費者物価指数に注目です。中国経済の停滞を確認することになるのか、世界経済への影響をどう考えるべきかなど、その内容を読み解くことが必要とされます。不動産市況の低迷や株式市場の下落など、金融不安につながる要素が増大しています。週末から始まる春節の休暇中に表面化しないことを願うばかりです。また、米国イエレン財務長官の議会証言やFRB高官の発言にも注目しています。FRB高官はインフレ面からの発言が多くなりがちですが、財務長官は地銀株急落や不動産市況の低迷などの金融不安に対し、どのような発言をするのか注目しています。

FRB高官発言に警戒?!しか材料がない_2/7(水)

今日の環境分析 2024年2月7日

 昨日、オーストラリア中央銀行(BOA)は政策金利を発表し、事前予想通りの据え置きとなりました。BOA総裁はインフレが高すぎると発言し、当面は現状の高い金利を維持する方針の模様です。金融政策が転換する可能性が低いと判断されるのであれば、停滞する中国経済の影響が高いとはいえ、現状のAUDの弱さを肯定するのが困難であると思われます。市場全般では、ボラティリティが低下し、様子見の動きが強まっています。方向感のつかみにくい市場であることから、ちょっとした材料でも過剰反応する危険性に警戒したいと思います。

 通貨相関からは、USDの強さが継続しています。CADもUSDにつれた動きが続いています。一方で、弱い動きを見せていたAUD・NZDの反発の動きが見られ、相対的にEUR・GBPの弱さが目立つ展開になりました。JPYは中間的な位置づけに戻ってきました。USDの買い、EUR・GBPの売りを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨:USD・CAD
 弱い通貨:EUR・GBP

 日足   : USD>CAD>GBP>JPY>EUR>NZD>AUD
 4時間足 : USD>NZD>AUD>CAD>JPY>GBP>EUR

 本日は、カナダの貿易収支が発表されますが、重要度は高くありません。FRB高官の発言が複数予定されていますが、米国の利下げ開始時期を示唆する内容があるのか注目しています。一昨日のFRB議長のTVインタビューや雇用統計における総裁会見から、3月の早期利下げ観測は遠のいています。各理事がどこまで踏み込んだ発言をするのか注意したいと考えています。ほかには市場インパクトを与えるようなイベントがないため、個々の通貨の値動きを注視していきたいと思います。方向感のない動きが続いています。大きな嵐の前の静けさであることを期待しています。

豪政策金利に注目!_2/6(火)

今日の環境分析 2024年2月6日

 昨日、FRB議長はTVインタビューで、利下げを急がない姿勢を強調しました。ISM製造業景況指数は、53.4と前月比+2.9となり、市場予想の52.0を上回りました。先週の雇用統計に続き、米国経済の力強さを確認することになりました。これを受けてUSDは上昇しましたが、USDJPYは上値の重さが見られます。1月高値の148円台後半水準に位置していますが、149円台を前に動きが鈍っています。USDやCAD関連通貨に動きが出てきているものの、全般には依然として方向感の乏しい展開が続いています。

 通貨相関からは、USDの強さが継続しています。USDにつれてCADの強さも目立つ展開になってきました。EUR・GBPはUSD対比の弱さは見られるものの、強いグループ群に戻りました。AUDの弱さが継続し、JPYは再び弱くなってきました。基調的な強弱感の明確なUSD・CADやJPY・AUDを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨:USD・CAD・EUR
 弱い通貨:AUD・NZD・JPY

 日足   : USD>CAD>GBP>EUR>JPY>NZD>AUD
 4時間足 : USD>EUR>CAD>GBP・NZD>JPY>AUD

 本日は、オーストラリアの政策金利に注目です。市場見通しは金利据え置きとされていますが、声明文や総裁会見で利下げに前向きな内容があると、AUDの弱さが加速すると思われるため警戒が必要です。また、先週FOMCを終えたことで、FRB高官の発言が増えてきました。これらの発言にも注意しておきたいと思います。

 本日2月6日は、「ブログの日」だそうです。読者の皆様のおかげで、ブログランキングで、スイングトレード部門で1位、デイトレード部門で2位にまで上昇することができました。スイングトレードでの1位は久しぶりです。これからも応援をよろしくお願いします。

米雇用統計サプライズの影響は?_2/5(月)

今日の環境分析 2024年2月5日

 週末金曜日に発表された米国の雇用統計は、市場予想とは逆方向に大きく異なるサプライズとなりました。非農業部門の就業者数は+18万人の予想に対し+35.3万人と大きく上振れ、2023年10-12月期の雇用者増の合計は+20万人上方修正されました。前日までの労働統計に反する動きであったことからサプライズにつながり、米金利は上昇しUSDも大きく上昇しました。このため、FOMCの3月利下げ観測は遠のいたとの見方が強まりました。一方で、米国株式市場では一部の地銀株の下落が目立っています。金融引き締めの悪影響とも判断されているため、この動向次第では今後のFRBの金融政策に影響を及ぼすものと思われます。

 通貨相関からは、USDが一気に強さを回復しました。JPYも強さを維持しているため、USDJPYは上昇したものの、上値の重たい展開になっています。GBPが相対的な強さを維持する反面、EURの相対的な弱さが目立つ展開になってきました。マイナー通貨では、USDにつれてCADの弱さが軽減している一方、AUD・NZDのオセアニア通貨の弱さが目立ってきました。強弱感が明確になりつつあるので、強いUSD・JPYの買い、AUD・NZDの売りを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨:USD・JPY・GBP
 弱い通貨:AUD・NZD・EUR

 日足   : USD>CAD>GBP>EUR>JPY>NZD>AUD
 4時間足 : USD>JPY>GBP>CAD>EUR>NZD>AUD

 今週は、月曜日にFRB議長の発言と米国ISM製造業景況指数、火曜日のオーストラリアの政策金利、金曜日のカナダの失業率に注目です。先週に大きな経済指標が続いたため、今週はこれらの内容を消化する展開が進むものと思われます。
 本日は、FRB議長がTVインタビュー(録画)での発言が注目されます。収録されたのは1日だったようですが、サプライズとなった雇用統計の後だけに内容次第ではUSDに大きな影響を与えると思われます。また、米国のISM製造業景況指数にも注目です。米国経済の強さを確認することになれば、こちらもUSDへの影響が大きいと思われます。本日は、USDの動きに目が離せません。

米雇用統計に警戒!_2/2(金)

今日の環境分析 2024年2月2日

 昨日発表された米国の新規失業保険申請件数は22.4万件と市場予想の21.2万件を上回るとともに、前週の21.4万件をも上回りました。失業保険継続受給者数も上振れし、2か月ぶりの高水準となり労働市場の冷え込みを示唆することになりました。これを受けて米国金利は低下し、USDの下落につながりました。その後に発表された米国のISM製造業景況指数は、市場予想に反して改善したものの、依然として景気の分岐点とされる50を下回る49.1となりました。ユーロ圏の1月の消費者物価指数は、前年同月比で+2.8%と市場予想と同じになり、伸び率は2か月ぶりに鈍化しました。インフレの抑制が効いているのであれば停滞している欧州経済の状況から、ECBの利下げ時期が前倒しになる可能性が高いとの判断が強まると思われます。イングランド銀行(BOE)は、4会合連続で政策金利を据え置き、声明文の中で今後の利上げ余地を示唆する文言が削除されました。投票権のある9名のうち6名が据え置き、2名が利上げ、1名が利下げとなり、先月までにはなかった利下げの動きに注目されます。総裁会見でも条件付きで利下げの可能性に言及したため、利下げへの思惑が一段と高まるものと思われます。市場全般では、小動きに推移しており、依然として方向感の乏しい展開となっています。

 通貨相関からは、弱さが目立っていたAUDの弱さが顕著となりました。JPY・NZDの強さは継続しており、USDとともにCADの弱さも目立つ展開になってきました。GBPは下位足の弱さが継続しており、上位足に波及してくるのか注目しています。EURはやや強い位置づけですが、その他の通貨の弱さが顕著となったため相対的に上位になっているのに過ぎないと思われます。金融政策の転換時期に前後はあるにせよ、政策の方向性が明確になっていることから、中長期的にはこれらの方向性に沿った通貨選択が有効であると考えています。強弱感の明確なJPYやAUDを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨:JPY・NZD
 弱い通貨:AUD・USD

 日足   : GBP>USD>CAD>EUR>JPY>NZD>AUD
 4時間足 : JPY>NZD>EUR>CAD>GBP>USD>AUD

 本日は、米国の雇用統計に注目です。今週発表されてきた労働統計は総じて弱い内容となり、労働需給の緩和を確認する結果となりました。今夜の雇用統計でも同様の結果が想定されると考えており、その結果次第で大きくUSDが動くことが想定されます。日中は雇用統計を控えて様子見姿勢を強めると思われますが、雇用統計の結果を待たずに動き出すことも想定されるため、欧州時間からのUSDの動きに警戒したいと思います。

JPY?USD?強いのは?!_2/1(木)

今日の環境分析 2024年2月1日

 本日未明、米国においてFOMCは政策金利の据え置きを発表しました。据え置きは事前予想となり、声明文とその後のFRB議長の会見に注目が集まっていました。そのなかで、FRB議長は政策金利はピークに達し、年内に利下げをすることは妥当だとしたものの、今回の議論の中では利下げの提案はなかったと発言しました。3月の利下げの可能性は高くないと早期利下げを否定したことで、USDの強さにつながりました。一方、米国時間朝方に発表された1月のADP全米雇用報告は、+10.7万人増と予想の+14.5万人増を大きく下回る弱い結果となり米国金利は低下し、USDは下落する局面がありました。このように日を通してUSDは上下動しましたが、早期利下げの否定に伴いUSDの強さを確認することになりました。
 昨日、1月21~22日に開催された日銀金融政策決定会合における主な意見が公表されました。その中で、金融政策の正常化へ前向きな意見が多数出されました。3~4月にマイナス金利解除の可能性が高まり、早ければ次回3月18-19日の金融政策決定会合でマイナス金利が解除されることになります。主要先進国が利下げ転換に向けた動きが強まっているなか、日銀としては金融政策正常化を前倒しに実施する必要があると思われます。こうした動きがJPYの強さにつながっていくものと思われます。

 通貨相関からも、昨日の動きを反映しています。JPYやNZDなどが強さを回復し、EUR・GBPの弱さを確認することができます。USDは相対的には中立に位置しており、AUDの弱さが目立つ展開になっています。昨日は、AUDJPYが21通貨のなかで最も下落幅が大きくなりました。基調的な弱さのみられるEURを軸に通貨選択をしたいと思います。GBPは本日の政策金利の発表を待ちたいと思います。

 強い通貨:JPY・CAD・NZD
 弱い通貨:EUR・AUD・(GBP)

 日足   : GBP>USD>CAD>EUR>NZD・AUD・JPY
 4時間足 : JPY>NZD>CAD>USD>AUD>GBP>EUR

 本日は、英国政策金利の発表に注目です。金利据え置きと予想されていますが、一部には利下げとの判断も出てきています。しかし、英国経済の突出して高いインフレ率から、利下げは時期尚早と考えています。前回は複数の委員が利上げとしましたが、今回の意見の賛否の比率が注目されています。また、その後のBOE総裁の発言に注目したいと思います。また、EUの消費者物価指数や米国のISM製造業景況指数・新規失業保険申請件数にも注目です。なかでも、米国の経済指標はFOMCを終えた後だけに、明日の雇用統計とともに3月のFOMCの金融政策に向けた判断材料となるため警戒が必要です。

FOMCを前に様子見?!_1/31(水)

今日の環境分析 2024年1月31日

 昨日、EU圏のGDPが発表されました。マイナス成長と予想されていましたがゼロ成長となり、景気後退は回避することができました。しかし、欧州経済の停滞が続いていることから、ECBの早期利下げ観測が強まっています。米国の雇用動態調査(JOLTS求人)は予想に反して上昇し、米国金利の上昇を招きUSDは上昇しました。しかし、本日のFOMCを前に様子見姿勢が根強く、大きな動きにはつながりませんでした。

 通貨相関からは、メジャー通貨の弱さ、マイナー通貨の強さが目立ちます。ECBは早期利下げ観測が強まり、明日金融政策が発表されるBOEにおいても利下げ期待が高まっています。FOMCにおいても利下げ姿勢への転換時期を模索する動きが強まっていることから、金利を意識した強弱感が明確になりつつあります。基調的に弱さの目立つEURを軸に通貨選択をしたいと思います。USD・GBPは金融政策の発表を待ちたいと考えています。

 強い通貨:CAD・AUD・NZD
 弱い通貨:EUR・GBP・(USD)

 日足   : GBP>USD>CAD>EUR>NZD>AUD>JPY
 4時間足 : CAD>AUD>NZD>JPY>USD・GBP・EUR

 本日は、FOMCが最大の注目材料となります。政策金利の変更はないと想定されており、声明文やFRB議長の発言に注目が集まっています。追加的な利上げの可能性を示唆した表現が薄まるのか、利下げ開始時期に言及するのか、金融政策の転換を確認できる内容が市場では期待されています。このため、FOMCを前に様子見姿勢が強まるものと思われます。また、ドイツ・オーストラリアの消費者物価指数やカナダのGDP、ADP全米雇用報告にも注目です。本日は、月末であることからポジション調整の動きにも警戒したいと思います。

EUのGDPに注目!_1/30(火)

今日の環境分析 2024年1月30日

 昨日は、重要な経済指標の発表がなく、週半ばのFOMCに向けて様子見の展開のなか、中東紛争の拡大懸念からリスクオフの動きが強まりました。月末を控えていることからポジション調整の動きもあるようで、月間の方向感に反する動きが多くの通貨ペアでみられ、一部の通貨ペアでは短期的なトレンドの発生を確認できます。

 通貨相関からは、USD・CADの強さが目立っています。欧州経済圏の停滞に対して北米経済圏の堅調さが通貨に表れている模様です。EURは、欧州経済の弱さを懸念して米国よりも早い利下げ転換の可能性が高まってきており、軟調な展開が続いています。GBPは日足では最強通貨にあるものの、4時間足ではEURに次いで弱い通貨群に位置するなど、方向感が定まりません。木曜日のBOEの政策金利の発表を前に様子見の動きが強まっています。AUD・NZDは反発の動きを強めており、相対的な堅調さを確認することができます。FOMCを控えてはいるものの、日足・4時間足ともに堅調なUSDを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨:USD・CAD・AUD・NZD
 弱い通貨:EUR・JPY

 日足   : GBP>USD>CAD>EUR>NZD>AUD>JPY
 4時間足 : CAD>USD・AUD・NZD>JPY>GBP>EUR

 本日は、オーストラリアの小売売上高、ユーロ圏の第4四半期GDPに注目です。欧州経済の停滞を確認することになるのか、ECBの金融政策への影響を注視しています。また、米国の雇用動態調査(JOLTS求人)にも注目です。週末の雇用統計に向けて労働関連指標が連日発表されるため、米国の金融政策転換の時期を模索する材料として注目されています。本日から米国ではFOMCが開催されます。明日(日本時間明後日未明)の政策金利の発表を前に、様子見姿勢を持続するものと思われます。