週末金曜日は、全般に小動きに推移しました。日本の10月の全国消費者物価指数は、前年同月比+3.3%と市場予想の+3.4%は下回ったものの、日銀の想定する水準を上回っていることから、金融引締めへの圧力が強まっていると思われます。ドイツのIFO景況指数は89.4と市場予想の89.5を下回りましたが、ドイツ経済の安定化を確認する結果となりました。しかし、ドイツの予算案の問題が解決していない以上、楽観視はできない状況にあります。市場全般は、米国の実質的な連休中であったこともあり、低水準なボラティリティとなり、小動きに推移しました。
通貨相関からは、JPY・USD・EURの弱さが継続しています。前日からUSD対比の優位性が見られたCADの強さが継続しました。オセアニア通貨も、前日と同様、AUDが弱くNZDの強さが継続しています。GBPは中立的な動きになっており、前日とほとんど変わらない強弱関係になっています。市場全般が見送り局面にあったため、特徴的な動きを確認することが難しい状況にありました。メジャー通貨の弱さは継続していることから、これら通貨を軸にした通貨選択を継続したいと思います。
今週は、火曜日のオーストラリアの小売売上高、水曜日のオーストラリアとドイツのの消費者物価指数・ニュージーランドの政策金利・米国の第3四半期GDP、木曜日のEUの消費者物価指数・カナダのGDP・米国のPCEデフレーター、金曜日のカナダの失業率・米国のISM製造業景況指数に注目です。米国の雇用統計の発表は来週になります。このほか、金融当局の発言が多数予定されており、金融政策の方向感に変化があるのかどうか、注目しておきたいと思います。本日もECB総裁の発言が予定されています。週後半になるにつれて重要な経済指標の発表を控えているため、週前半は様子見の動きになるものと思われます。本日は、米国では感謝祭の休暇明けとなるため、米国時間の値動きには警戒しておきたいと思います。