今日の環境分析 2023年7月24日

 先週末金曜日に発表された日本の6月の全国消費者物価指数は総合で+3.3%の上昇となりました。日銀関係筋からの情報として 「現時点でYCC修正の必要性乏しい、経済に前向きな動きがある中で緩和継続は重要と認識」 などと報じられたことで円売りが加速し、USDJPYは142円手前まで上昇しました。現在の価格は日足のミドルバンドに頭を押さえられる動きになっており、一気に上値を追う動きにはなっていません。日銀のYCC修正見送りはすでに市場のコンセンサスになっているため、この報道を受けての動きは過剰反応に思われます。

 通貨相関からは、下位足でJPYの弱さ、USDの強さが目立つ展開となりました。日足と逆方向の動きになっていることから調整の動きと判断できますが、この動きの継続性に注目しています。その他の通貨も方向感の判断が難しい状況にあります。今週前半は週後半の重大なイベントを前に様子見の展開が想定されます。このため、特に通貨を特定せずに、個々の通貨ペアの動きを追っていきたいと思います。

 今週は、週後半にある日米欧の金融政策の発表に警戒したいと思います。水曜日(日本時間木曜日未明)にFOMC、木曜日にECB、金曜日に日銀の金融政策が発表されます。内容を確認するまでは様子見の展開になると思われます。もし市場予想通りの米国利上げ・日本修正見送りとなると、材料確認の動きから、円安が加速し金曜日には145円も想定されます。こうした動きはすでに市場では織り込みつつあることから、少しでも市場予想に反する発言内容があれば逆に過剰な反応を想定されることから、警戒して臨みたいと思います。
 本日は、欧米各国・地域のPMIが発表されます。その内容は、週後半の金融当局のコメントに影響を与えると思われます。各発表時間の通貨の動きには注意して臨みたいと思います。

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