昨日発表された米国の小売売上高は、市場予想を下回るものの3か月連続でプラスとなり、個人消費の堅調さを示しました。発表時にUSDの反応はあったものの、一時的な動きにとどまりました。全般に方向感が乏しい展開になってきており、トレンドの確認できる通貨が見当たらないのが現状です。来週にFOMC、ECB理事会、日銀の金融政策決定会合を控え、様子見気分が強まってきているように思われます。
通貨相関からは、EURの強さが目立つようになりました。EURGBPの強さが回復していることから、GBPの相対的な弱さが際立つようになってきました。USD・JPYは反発の動きが見られ、方向性を模索しているかのようです。EURUSDの収束の動きは最終局面に来ていると思われるので、EUR・USDの方向性の確認を待ちたいと思います。AUD・NZDは、相対的な弱さが上位足から下位足まで揃っていることから、これら通貨の売りに注目しています。
本日は、英国の消費者物価指数に注目です。主要国の中で最も最後まで金融引き締めの可能性が高い英国ですが、利上げに伴う景気悪化懸念が高まっているように思われます。本日の消費者物価指数の内容次第で、金利引上げ継続かインフレ持続による景気悪化懸念かを、市場はどのように判断するのか注目しています。来週の日米欧の金融政策の発表を前に、思惑的な動きが出てくると思われます。しかし市場はレンジ内の動きを強めていることから、短期的な値動きに対応したトレードで臨んでいきたいと思います。