今日の環境分析 2023年12月13日

 昨日発表された米国の11月の消費者物価指数は、市場予想通りの前年比+3.1%となり、伸び率は減速しました。物価目標の2%には遠いものの、FOMCの発表する政策金利は据え置きが確実視されています。市場予想通りであったことや、政策金利の発表を翌日に控えていることから、消費者物価指数の反応は限定的でした。ドイツのZEW景況感調査では、市場予想の8.1に対し、前月の9.8から大きく改善した12.8となりました。ドイツでは財政危機に直面しているにもかかわらず、5か月連続で改善しているのは利下げ観測が期待につながっているものと思われます。ECBへの利下げプレッシャーが一段と強まるものと思われます。市場全般では、重要な経済指標が連続するため、様子見姿勢が強く、方向感のない状態が続いています。

 通貨相関からは、下位足で強さを維持していたJPYやNZDが弱くなりました。このため、JPY以外のメジャー通貨に強さが戻ることになりました。USD・EUR・GBPは今日から明日にかけて、政策金利が発表されるため、発表までは動きにくい展開にあると考えています。本日は、通貨を特定せず、個々の通貨ペアの値動きを追っていきたいと思います。

 日足   : JPY>NZD>GBP>AUD>CAD>USD>EUR
 4時間足 : CAD>USD>EUR>GBP>AUD>NZD>JPY

 本日は、日本時間明日未明に発表されるFOMCの政策金利の発表とその後のFRB議長の会見に注目です。金利据え置きはほぼ間違いないと思われるため、サプライズはないと判断しています。政策金利の発表時の声明文や記者会見において、利下げに言及するかが最大の注目材料となります。そのほか、米国の生産者物価指数や英国のGDPにも注目です。また、日本の政局混乱が今後のJPYにどのような影響を与えるのか警戒しておきたいと思います。