昨日は、重要な経済指標の発表はなく、週初でもありボラティリティが低下し、全般に小動きに推移しました。12月に入ったことで、一部投資家の年内のポジション調整に向けた動きが徐々に表れてきている模様です。USDJPYは、146円台まで下落したものの反発し、147円台を回復しています。米国の政策金利の利下げ観測の強まりから、米国長期金利の下落は過剰反応との見方があります。こうした点が、USDJPYの下値を抑えているものと思われます。一方で、日本のゼロ金利解除は春頃に実施されると思われることから、JPYの強さが継続しており、クロス円通貨の下落につながっています。欧州経済の悪化懸念からEURが売り込まれていることから、EURJPYの下落が目立つ展開になっています。
通貨相関からもこうした動きが見て取れます。EURが最弱通貨となり、GBPの弱さも継続しています。USDの目先の底打ちの動きやJPYの堅調さの継続、CADの反発など、方向感のつかみにくい状況にあります。NZDの堅調さは継続しているように、EURの弱さも持続性のあるものと思われます。EUR関連通貨の売りやクロス円通貨の売りを継続したいと思います。個別通貨ペアでは、CADJPY・EURCAD・GBPCADなどCAD関連通貨が強弱の上位下位に入ってきています。明日のカナダの政策金利の発表を前に、思惑的な動きとも判断されることから、持続性のある動きかを見極めていきたいと思います。
本日は、オーストラリアの政策金利に注目です。11月に5会合ぶりに利上げをしたことから、今回は利上げ見送りと思われます。AUDは足元軟調な展開となっているため、反転するのか継続するのか、政策金利の発表をみて判断していきたいと思います。また、米国のISM非製造業景況指数や雇用動態調査(JOLTS)求人数にも注目です。金曜日に発表されたISM製造業景況指数は市場予想を下回るとともに、景気判断の分岐点となる50を下回りました。非製造業景況指数では市場予想は52.2と前月比改善するものと見込んでいますが、内容に注目です。同時刻に発表されるJOLTS求人数の内容と合わせて、景気・雇用と米国経済の動向を判断する大きな動きになることが想定されます。内容次第ではUSDの一段安の可能性もあるため、警戒したいと思います。