昨日は、米国は感謝祭の連休明けで大きな動きを期待していましたが、欧州時間とともに米国時間もボラティリティの低い、小動きに推移する展開となりました。先週金曜日の動きを否定するようなクロス円通貨と、動きを継続したドルストレート通貨と方向感の分かれる展開となりました。ドイツでは、懸念材料であった2023年補正予算案が閣議決定し、債務抑制の停止へと動いています。ECB総裁はこれまでの利上げの効果を見極める段階に来ていると発言しました。こうした点から、欧州経済は来年以降にインフレ再加速の可能性は否定できないものの、足元の落ち着きを取り戻しつつあるように思われます。目先の利上げ懸念が遠のいていていることから、EURの頭を押さえる展開になっているように思われます。
通貨相関からは、USDの弱さが継続し、つれてCADも弱さが目立ちます。EURも弱さが継続しており、対するGBPの堅調さが目立っています。JPYは反転の動きを見せており、再び、上位足に波及しつつあります。AUD・NZDは堅調な動きが続いていますが、オーストラリア・ニュージーランドともに今週は重要な経済指標の発表を控えていることから、値動きには注意したいと思います。メジャー通貨間の強弱関係から、USD・EURに対するJPY・GBPの動きに注目したいと思います。
本日は、オーストラリアの小売売上高と、その後のRBA総裁の発言に注目です。堅調な動きを見せているAUDの値動きに注意したいと思います。また、日銀が発表する「基調的なインフレ率を捕捉するための指標」にも注目です。従来から存在している指標ですが、今までは注目度が低い指標でした。しかし、このところ注目度が高まってきている点に違和感を感じます。日銀のマイナス金利解除を早めるために、こうした指標の発表を通して示唆したいのではないかと感じています。昨日来の円高方向への動きは事前に見越したかのようにも思われるため、本日14時の発表には警戒しています。可能性は低いですが、サプライズによる急激な円高も想定しておきたいと思います。本日もFRB高官の発言が相次ぎます。発言内容には注意しておきたいと思います。