昨日、米国の新規失業保険申請件数が発表されました。申請件数は23.1万人と市場予想の21万人を上回り、失業保険受給者数は186.5万人と8週連続で増加し、2年ぶりの水準にまで悪化しています。労働市場の逼迫は緩やかに軟化している模様です。米長期債金利は低下しました。フィラデルフィア連銀製造業景気指数は、改善するもののマイナス圏が続いています。米国景気のピークアウト感は強まってきていると考えており、米国の金融緩和への転換は前倒しになるのではないかと思います。こうした点がUSDの上値の重さにつながっているものと思われます。懸念されていた米国の新つなぎ予算案は可決され、政治的混乱は先送りされました。市場全般では、ボラティリティは高まったものの、調整の動きを見せたため、方向感のつかみにくい日となりました。
通貨相関からは、USD・CADの弱さが継続しています。JPYの弱さが若干緩和されました。AUD・NZDの強さは継続しており、EURの強さも戻りました。上位足から下位足まで強さを示しているEURを軸に通貨選択をしていきたいと思います。
本日は、英国の小売売上高に注目です。GBPはEUR対比での弱さが続いていることから、英国景気の動向を判断したいと思います。また、ECB総裁の発言にブレがないのかに注目したいと思います。内容次第では堅調なEURに転機を迎える可能性もあるため、警戒しておきたいと思います。