USDJPYは一時151円台を付け、EURJPY161円台と15年ぶりの水準まで円安が進んでいます。USDJPYは為替介入の警戒から上値は重い展開が続いていますが、介入懸念のないその他のクロス円通貨は、キャリートレードを目的とした円売りの動きが継続しています。前回の日銀金融政策決定会合において、イールドカーブコントロールの方針変更を行い、円安の動きには歯止めがききましたが、早くも剥落した様相です。ゼロ金利の解除など明確な利上げを示唆する内容でないと、円安の動きを止めるのは困難な状況にあるように思われます。しかし、一方で年末が近づき、ポジション整理からJPYの買い戻しの動きの可能性は高いため、一段の円安を想定しづらい状況にあります。
通貨相関からは、マイナー通貨全般に弱い局面になってきました。これまで堅調だったAUD・NZDの弱さが目立っています。多くの通貨が上位足から下位足までの強弱関係が揃ってきていることから、発散の動きは強まってきていると思われます。まだ、下位足でも多くの通貨はトレンドの確認には到っていませんが、収束の動きはみられることからも発散の動きを期待したいと思います。
本日は、米国FRB議長やECB総裁の発言が予定されており、その内容に注目しています。また、米国の新規失業保険申請件数にも注目です。先週の雇用統計で確認された労働環境の足元の状況を再確認することになるのか注意したいと思います。中国では消費者物価指数が発表されます。中国経済の動向を判断するうえでも注目しておきたいと思います。