昨日発表された英国BOEの政策金利は、2会合連続となる金利据え置きとなりました。依然として上振れリスクが残されているものの、インフレが落ち着いてきたことが据え置きの根拠となっています。しかし、英国経済の停滞懸念の高まりから、これ以上の利上げは景気悪化につながりかねないとの判断があったものと思われます。中東情勢緊迫の長期化すれば、エネルギー価格の上昇に伴うインフレ再加速には警戒しているものと思われます。米国の新規失業保険申請件数は予想を上回り、労働市場の逼迫緩和を確認する結果となりました。これを受けて米国金利は低下傾向にあり、USDの下落につながっています。
通貨相関からもUSDの弱さを確認できます。USD以上にJPYが弱いため、USDJPYの高止まりが続いています。EUR・GBPともに軟調な展開となり、相対的にマイナー通貨の堅調さが目立つ結果となりました。AUD・NZDは引き続き堅調なことから、これら関連通貨の強さが持続しています。マイナー通貨の強さを背景とした通貨選択をしたいと思います。
本日は、米国の雇用統計に注目です。今週発表されている労働関連統計は労働市場の逼迫緩和の動きを見せており、雇用統計においても同様の結果が想定されます。その場合には、金利低下からUSDの一段安の可能性があります。雇用統計後に発表されるISM非製造業景況指数の内容も含めて、米国景気の行方を探っていきたいと思います。また、オーストラリアの小売売上高やカナダの失業率にも注目です。
本日は日本は祝日のため、欧州時間からの値動きに警戒したいと思います。また、来週から米国は冬時間に入ります。このため、当欄の資料作成は1時間後ろ倒しになります。