昨日発表された米国の新規失業保険申請件数は、市場予想に反して低下し労働市場の逼迫を確認することとなりました。来週のFOMCにおいては、利上げ再開が市場のコンセンサスになっており、9月は見送りと判断されていました。しかし、労働環境面からインフレ持続の判断が強まり、9月の利上げを見込む動きが優勢になりつつあります。日銀総裁の政策修正否定を示唆した発言も背景に、USDJPYは140円台に乗せる動きになりました。ファンダメンタルズからは円安ドル高の環境にはありますが、テクニカルからは戻りは鈍いと考えています。月初の高値から中旬までの下落後の反発は、半値戻しに達成していないため戻りは限界にあると考えています。市場全般では、小動きの推移となっており、方向感のつかみにくい展開になっています。
通貨相関からは、下位足が上位足と反対の動きになっており、方向感のつかみにくい展開になっています。これまで堅調だったEURも調整の動きを見せており、強弱を判断するのが難しい局面となりました。このような局面では、あえて通貨選択を特定せずに見送りで臨みたいと思います。方向感が出るのを待って、その方向に沿った戦略を構築したいと思います。
本日は、日本の全国消費者物価指数に注目です。日銀総裁の見送り発言を修正せざるを得ない内容になるのか注目です。来週の日銀の金融政策決定会合を前に、重要な経済指標になると思われるため、警戒しておきたいと思います。その他、英国とカナダの小売売上高にも注目です。金利上昇に伴う景気停滞を確認することになるのか、それとも好調な経済実体であるのか内容に注意したいと思います。