今日の環境分析 2023年7月11日

 昨日発表された中国の6月の消費者物価指数は前年比横ばいとなり、生産者物価指数は前年比5.4%減と7年ぶりの大幅な下落となりました。中国経済のデフレ懸念が強まってきており、中国経済の低迷が世界経済にあたえる影響に警戒が必要になってきました。先進国で継続している金融引締め政策へ大きな影響を与えることになると思います。昨日は、月初からの流れにそった動きとなり、円高が進みました。USDJPYは141円台前半まで下落し、直近高値からは4円の円高になってきています。

 通貨相関からは、USDJPYの下落に表れているように、JPYの強さとUSDの弱さが継続して目立っています。USDの弱さにつれてCADの弱さも継続しています。USDの弱さの影響を受けて、EUR・GBPは前日に続いて相対的な強さが見られます。また、マイナー通貨は継続して軟調な展開が続いています。前日に続き、JPY買いやUSD売りを軸にした通貨選択をしたいと思います。

 本日は、英国の失業率、ドイツのZEW景況感調査に注目です。ともに、指標発表にサプライズはないと想定していますが、GBP・EURの動きが継続するのか転換するのか注目しています。明日に、ニュージーランドとカナダの政策金利の発表を控えているため、NZDとCADの値動きには注視したいと思います。また、今週最大の注目材料となる米国の消費者物価指数の発表を明日に控えているため、足元のドル安の動きは落ち着き、様子見の展開になると考えています。基本、ドル安方向に考えていますが、深追いはしないようにしたいと思います。