今日の環境分析 2023年7月4日

 昨日朝方発表された日銀短観では、製造業景況観が7四半期ぶりに改善し、日本経済の好転を確認することができました。人手不足が深刻化しており、賃上げ・値上げ圧力が強まってきている模様です。これを受けて、いつまでも金融緩和継続をすることの正当性が薄れてきていると思います。今後の日銀の金融政策に注目です。米国の6月のISM製造業景況指数は、市場予想の若干プラスに反し前月比-0.9となり、14年ぶりの低水準となり、景気減速と判断する50割れが続いています。この指数だけで判断すると、米国経済の停滞を推定することができます。同指数の発表を受けて急速にドル高修正の動きが見られましたが、一時的なものにとどまり、USDJPYは発表前の水準の144円台後半に戻りました。米国では金融市場は祝日前日の短縮取引であったため、市場全般に小動きに推移しています。四半期明けでしたが、火曜日が米国の祝日でもあるため、水曜日から本格的な四半期明けの動きになりそうです。

 通貨相関からは、再び、JPYの弱さを確認する動きになっています。先週までのポジション調整からの反動のように思われます。その動きは、マイナー通貨全般にもみられ、ポジション再構築の動きが出てきているようです。このため、方向感のない展開となっており、Mark’s Tradeにおいてもほとんどの通貨ペアにトレンドを確認することができません。現状の動きでは通貨選択は困難な状況にあると考えるため、本日は見送り姿勢で臨みたいと思います。ただし、オーストラリアの政策金利の発表があるため、発表後のAUD関連通貨の値動きには注目したいと思います。

 本日は、オーストラリアで政策金利が発表されます。4月に利上げを見送りした後、2か月連続で+0.25%の利上げをしてきました。今回は利上げ見送りが優勢ですが、物価上昇が継続していることから利上げ継続の可能性も否定できません。このところサプライズとなる発表が続いているため、警戒しておきたいと思います。日中のオーストラリアの政策金利の発表以外に重要な経済指標の発表がなく、米国は独立記念日で祝日のため、本格的に市場が動き出す明日まで待ちたいと思います。