今日の環境分析 2023年7月3日

 先週末金曜日は、米国の5月のPCEデフレーターの発表を受けてUSD売りが強まりUSDJPYは144円台前半まで反落しました。PCEデフレーターはFRBが重要視するインフレ指標ですが、市場予想並みだったものの前月より低下し、インフレ懸念が緩和しました。全般には、NZD関連通貨を除き小動きに推移しました。しかし、日中のボラティリティは高く、方向感の乏しい展開となりました。

 通貨相関からは、下位足でUSDの強さが目立ち、EUR・GBPの弱さが目立ちます。JPYの強さも継続していることから、USDJPYの上値を抑える結果となっています。EUR・GBPの弱さが継続するのか、上位足の方向に戻るのか、注目しています。本日は、四半期明けになるため、ポジションの再構築の動きが想定されます。このため、メジャー通貨を軸とした通貨選択をしたいと思います。

 今週は、四半期明けとなるため、ボラティリティの高い展開を想定しています。火曜日にオーストラリアの政策金利、水曜日(日本時間木曜日未明)にFOMC議事録公表、木曜日にISM非製造業景況指数、金曜日に米国の雇用統計など、重要な経済指標の発表が続きます。さらに、本日は日銀短観やISM製造業景況指数の発表があります。それぞれ、市場インパクトの大きいものになるので、発表時には注意したいと思います。なお、米国では明日が独立記念日の祝日となるため、本日は金融市場は短縮取引となります。このため、ISM製造業景況指数の発表時にはUSDの変動に警戒したいと思います。また、本日はオーストラリアの住宅建設許可件数が発表されます。重要度はそれほど高くはありませんが、政策金利の発表を明日に控えているだけに、その内容に注目が集まります。週明け・四半期明けの東京時間であるため、発表時のAUD関連通貨の値動きには注意したいと思います。