昨日発表された、欧州・米国のPMIは依然として低水準にあるものの、前月を上回り景気後退懸念が弱まりました。欧州のPMIは6月以来の50超えとなり、景気底入れの動きと判断されました。天然ガスの価格下落の影響が大きいと思われますが、市場参加者の多くは楽観視はしていない模様です。USDJPYは米国のPMIの予想を上回る数字を受けて131円台まで上昇したものの、その後に発表された注目度の低いリッチモンド連銀製造業指数が予想を大幅に下回ったことから、PMIで買われた動きを否定することになりました。日中のボラティリティは欧州から米国時間に高まったものの、終値でみると小動きに推移しました。
通貨相関からは、JPYが最も弱い動きになり、USD・GBPの弱さも目立ちます。一方でマイナー通貨の堅調さが続いていますが、AUD>NZD>CADの強弱関係は順位以上に明確になっており、AUDの動きに注目しています。昨日に続き、マイナー通貨買い・メジャー通貨売りのポジションに注目しています。
本日は、朝方発表されるオーストラリアの消費者物価指数に注目です。堅調なAUDの動きが加速するのか反転するのか注意したいと思います。また、米国時間のカナダの政策金利の発表には最も注目しています。カナダの金融当局は、このところ世界に先立って動く傾向がみられることから、本日の発表内容は後に続く欧米の金融政策に影響を与えると思われます。実際、USDの動きはCADの動きに追随してきており、この先のCADの動きが各通貨ペアに方向づけをする可能性が高いと考えています。