今日の環境分析 2023年1月31日

昨日も、方向感のない展開となり、終値では小動きの結果となりました。しかし、日中のボラティリティは高まり、片方に大きく動き出す気配をみせても否定する動きをみせるなど、レンジ内の動きを脱するにまでは至らず、方向感を探る展開にあると思われます。

通貨相関からは、USDの弱さやAUDの強さが一服し、JPY・EURの弱さやNZDの強さが続いています。4時間足が日足に連動しようとすると否定する動きがみられるなど、方向感を模索しています。通貨の強弱を判断するのが難しい局面にあるため、明後日以降の経済指標の発表を待ちたいと思います。

本日は、オーストラリアの小売売上高や中国のPMIに注目です。AUDの方向感を決定づけるかもしれません。また、欧州とカナダのGDPやドイツの消費者物価指数が発表されます。明後日以降の経済指標に比べるとインパクトは低いですが、ともに重要な経済指標です。EUR・CADの動きに注意したいと思います。

今日の環境分析 2023年1月30日

前週末は、今週に予定されている主要国・地域の金融政策の発表を前に、小動きの推移となりました。全般にボラティリティが低下し、方向感のつかめない展開が続いています。

通貨相関からは、AUDの強さが継続しており、USD・EUR・JPYの弱さが目立ちます。日足と4時間足の方向性が連動してきており、週半ば以降の重要な経済指標の発表までに、トレンドが確定していくのか注目しています。トレンドの発生が確認できるのであれば、経済指標の方向性は同じになると思われ、発表後の動きは加速することが想定されます。このため、これらの動きには警戒しておきたいと思います。

今週は、重要な経済指標が続きます。なかでも水曜日(日本時間木曜日未明)の米国、木曜日の英国と欧州に発表される金融政策が最大の注目です。金曜日には米国の雇用統計も重要な経済指標となります。週前半は、重要な経済指標の発表を前に様子見の展開が続くと想定しています。指標発表後は、内容に沿った動きが強まると考えています。米国のように利上げ幅の圧縮が確認されると金融引き締めのゴールが確認できるため、USDの弱さが強まると思われます。欧州・英国は利上げ幅を圧縮するのか否かに注目です。米国に比べてインフレ抑制が浸透しているとは思われず、金融引き締めのゴールが見えない点から、USDに対してEUR・GBPの相対的な強さを確認することになると思われます。
本日は、中国が春節明けとなります。コロナから脱却した中国経済が世界経済に与える影響を今後注目していきたいと思います。

今日の環境分析 2023年1月27日

昨日は、全般に小動きに推移し、方向感のつかみにくい状況となりました。昨日発表された米国の第4四半期GDPは、2四半期連続のプラスとなる+2.9%となりました。インフレによる景気減速が懸念されていましたが、堅調な経済成長を確認することができました。これを受けて、今後の金融政策に与える影響を注視していきたいと思います。

通貨相関からは、USDの弱さとAUDの強さが継続しています。それ以外の通貨は強弱感がマチマチの展開となっており、方向感のつかみにくい状況は通貨相関からも判断できます。週足・日足・4時間足と強弱関係がばらばらになっており、動きにくい展開にあります。下位足の動向が、日足方向に向かうのか、週足方向に向かうのか、足元の動きに注意しておきたいと思います。通貨選択が難しい局面にあるので、収束から発散の動きが出るまでは見送り姿勢で臨みたいと思います。

本日は、朝方発表される東京都区部の消費者物価指数に注目です。この指標は、全国の消費者物価指数に対し先行して発表されるため、このところ注目度が高まってきています。また、米国のPCEデフレーターにも注目です。本日まで、中国は春節の休場となっています。また、オーストラリアは本日休場となります。為替市場は、各国の祝日に伴う金融市場の休場とは関係なく取引されますが、当該国の通貨の流動性は低下するため注意が必要です。

今日の環境分析 2023年1月26日

昨日、カナダ中央銀行は政策金利を+0.25%の利上げを行うことを決定しました。8会合連続の利上げで、利上げ幅は前回の+0.5%から半減しました。事前予想通りの結果となりました。今年中のインフレ鎮静化を判断しており、利上げ打ち止めを示唆しました。この結果を受けて、CADが下落しました。この動きは、来週の米国のFOMCにおいてもUSDに同様の結果をもたらすと考えています。

通貨相関からは、USDの弱さは継続していますが、GBPの弱さも目立ちました。AUDの強さも継続しています。堅調な動きを見せていたマイナー通貨の中でも、CAD・NZDが弱くなりつつあります。JPYの弱さも継続していますが、クロス円通貨全般に下位足で収束の動きを強めており、JPYの強さが戻る時期が近いのではないかと判断しています。今は、AUDを除き強い通貨が少ないので、弱い通貨売りのポジション選択をしていきたいと思います。

本日は、米国の第4四半期のGDPと個人消費に注目です。米国経済の実態面からUSDを再評価する動きが出るものと思われます。内容次第では、来週のFOMCにおける利上げ幅圧縮にむけて確信度が高まり、USDの弱さが加速することが想定されるので注意が必要です。

今日の環境分析 2023年1月25日

昨日発表された、欧州・米国のPMIは依然として低水準にあるものの、前月を上回り景気後退懸念が弱まりました。欧州のPMIは6月以来の50超えとなり、景気底入れの動きと判断されました。天然ガスの価格下落の影響が大きいと思われますが、市場参加者の多くは楽観視はしていない模様です。USDJPYは米国のPMIの予想を上回る数字を受けて131円台まで上昇したものの、その後に発表された注目度の低いリッチモンド連銀製造業指数が予想を大幅に下回ったことから、PMIで買われた動きを否定することになりました。日中のボラティリティは欧州から米国時間に高まったものの、終値でみると小動きに推移しました。

通貨相関からは、JPYが最も弱い動きになり、USD・GBPの弱さも目立ちます。一方でマイナー通貨の堅調さが続いていますが、AUD>NZD>CADの強弱関係は順位以上に明確になっており、AUDの動きに注目しています。昨日に続き、マイナー通貨買い・メジャー通貨売りのポジションに注目しています。

本日は、朝方発表されるオーストラリアの消費者物価指数に注目です。堅調なAUDの動きが加速するのか反転するのか注意したいと思います。また、米国時間のカナダの政策金利の発表には最も注目しています。カナダの金融当局は、このところ世界に先立って動く傾向がみられることから、本日の発表内容は後に続く欧米の金融政策に影響を与えると思われます。実際、USDの動きはCADの動きに追随してきており、この先のCADの動きが各通貨ペアに方向づけをする可能性が高いと考えています。

今日の環境分析 2023年1月24日

昨日は、全般に小動きの中AUD関連通貨の堅調さが目立ちました。昨日も述べたように、JPYを売る動きが強まってきていることから、AUDJPYが大きく上昇する結果となりました。そのほかの通貨は全般に落ち着いた展開となりました。4時間足ではクロス円通貨の一部にトレンドを確認でますが、レンジ内の動きでもあるため、日足ベースでのトレンド確認までには到っていません。

通貨相関からは、USDの弱さが継続していますが、JPYの弱さが強まってきています。このため、弱い通貨同士のUSDJPYは方向感のない動きですが、USDJPYを除いたクロス円やドルストレート通貨の動きに注目です。AUDの強さが目立ってきており、マイナー通貨全般にメジャー通貨対比の強さが出てきました。マイナー通貨買い・メージャー通貨売りのポジションに注目したいと思います。

本日は、夕方から欧州各国・地域と米国の製造業PMIとサービス業PMIが発表されます。各国の金融当局の金融引き締めのペースダウンを判断する材料として、重要な経済指標となので注目したいと思います。

今日の環境分析 2023年1月23日

前週末に発表された、日本の全国消費者物価指数は前年同月比で+4.0%の上昇と、事前予想通りの高水準となりました。この上昇率は、消費税の増税時点をのぞけば、バブル以降で最高水準となっています。先週の日本銀行の金融政策決定会合において方針を据え置いたことで、日銀総裁の交代期を迎える春までは金融政策の変更は難しい局面になってきています。このため、日本の金融引締めへの動きが停滞することで、JPY安への圧力には警戒しておきたいと思います。金曜日は、クロス円を中心に上昇しました。日銀の金融政策が見送りとなったことで、JPYを売る動きが復活したような動きでした。しかし、日足ベースでは新たなトレンドの発生を確認するまでには到っていません。目先の動きは調整の範囲内と判断していますが、値動きには注視していきたいと思います。

通貨相関からは、USDの弱さは継続していますが、その他の通貨は上位足と逆行する動きがあり、方向感をつかみにくい状況にあります。GBPの堅調さが続いています。金融引締めのモメンタムが他の国に比べて高いことが影響していると考えています。本日は、わかりにくい展開にあるため、様子見したいと思います。

本日は、朝方発表される日銀の議事要旨の公表に注目です。昨年12月の上限金利の引き上げ決定を要因とするサプライズがあった会合だけに、その内容には注目したいと思います。本日は、ニュージーランドが休場、中国は春節で今週いっぱい休場となります。

今日の環境分析 2023年1月20日

昨日は、前日の大きな変動の後だけに全般に小動きに推移しました。そうしたなか、AUDの下落が目立っています。朝方発表されたオーストラリアの失業率の内容を受けてのものでした。

通貨相関からは、JPYの強さに加えGBPの強さが目立つようになってきました。USDの弱さは継続していますが、AUD・NZD・CADも弱い通貨グループに入ってきました。期待していたほどの発散の動きは出ていませんが、徐々に収束を解き放たれた通貨ペアが出てきています。強弱関係を間違えなければ、わかりやすい動きになってきていると思います。

本日は、日本の全国消費者物価指数に注目です。先週の東京の消費者物価指数発表時と同様の動きになるのか警戒しています。また、英国やカナダの小売売上高にも注目しています。JPY・GBPを軸に値動きを見ていきたいと思います。