米国の11月の消費者物価指数は、前年同月比で+7.1%の上昇と、市場予想の+7.3%を下回り、5か月連続の伸び率が鈍化しました。これを受けてUSDは急落し、USDJPYは当日高値から一時約3円の下落となりました。その後は、本日のFOMCを見据えて反発しましたが、限定的でした。USD関連通貨以外は落ち着いた動きになりました。FOMCの前に明確にトレンドを発生するまでには至っていません。
通貨相関からは、USD・CAD・JPYの弱さ、AUD・NZDの強さが目立ちます。GBPの堅調さも継続しています。AUD以外は上位足から下位足まで方向感が揃っているので、強弱感が明確になってきています。強い通貨の買い、弱い通貨の売りの原則を外さなければ、通貨選択には容易な状況にあると思われます。
本日のFOMCでは、前回までの利上げ幅の+0.75%から+0.5%に引き下げられることがほぼ確実です。このため、政策金利の発表自体にはサプライズはないと思われ、発表後に行われるFRB議長のコメントの方に注目です。英国の消費者物価指数にも注目です。10月は+11.1%と41年ぶりの高水準となり、11月も高水準が想定されます。結果次第ではインフレ鎮静化に向けた利上げ継続姿勢が強まる可能性があります。この場合、利上げペースの鈍化してくるとみられるUSDとの比較からGBPの強さが際立ってくると思います。また、日銀短観にも注目です。本日は、FOMCの政策金利の発表を前にするものの、昨日の米国の消費者物価指数の結果を反映したボラティリティの高い状況が続くと思われます。