先週末金曜日に発表された米国の雇用統計は、予想を大幅に上回る非常に強い数字となりました。雇用統計は翌月に修正されることが多く、単月で景気判断をするのは難しいと思います。米国景気は停滞していると判断されるため、次回の利上げ幅は前回までの0.75%から0.5%に圧縮される方向に変わりはないと思われます。しかし、今回の雇用統計の結果から、次々回の利上げ幅をさらに圧縮した0.25%と予想していましたが、0.5%のままの可能性も高まってきました。こうした動きから、次の材料が出るまではUSDの弱さは一服するものと思われます。
通貨相関からは、NZD・JPYの強さ、USD・CADの弱さが継続しています。金曜日と方向感に変化は見られません。AUD・EURの弱さも続いています。週末の雇用統計の結果を受けて、欧州時間からのUSDの反応に注視したいと思います。金融政策に変化のないJPYを中心に注目したいと思います。
今週は、火曜日のオーストラリアと水曜日のカナダの政策金利の発表に注目です。前回、カナダは利上げ幅を圧縮し、CAD安の動きを強めました。利上げ幅の圧縮が方向感を決定づけるので、今回、横這いであっても金融当局のコメント次第では加速することも想定しておく必要があります。本日は、米国のISM非製造業景況指数に注目です。