多くの機関投資家が朝の視聴習慣としている、今朝のテレビ東京モーニングサテライトでは、日本銀行出身のエコノミストが出演しました。今はまだイールドカーブコントロール(長短金利操作)を修正する必要はなく、金融政策ではなく財政政策で対応すべきだと発言しました。週末の日本銀行の金融政策決定会合を前に、市場の一部で期待されている金融政策にくぎを刺す意図があったとも穿った見方が出来ます。先週末から断続的に行っている為替介入は、USDJPYの上値を抑えることには成功しているものの、トレンド転換には到っていません。サプライズが無くなってきているため、週末の日銀の発表には警戒したいと思います。
通貨相関からは、USDの下位足の弱さが徐々に上位足に波及してきています。米国の金融引き締めのゴールが見えつつあることが、USDの弱さにつながっていると思われます。JPYは政府・日銀が継続して介入を実施しているなかで、最弱通貨から脱出しつつあります。介入に伴い突発的にボラティリティが高まるため、クロス円通貨は手掛けにくい状況が続いています。GBP・EURの堅調な一方、マイナー通貨の弱さが継続しています。EURGBPではGBPの強さが目立つことから、GBP系通貨とともにドルストレート通貨に注目しています。
本日は、カナダの政策金利に注目です。カナダの消費者物価指数は高止まりしていることから、0.5%~0.75%の利上げが見込まれており、0.5%の利上げ予想が中心です。0.75%の場合は、素直にCAD高に反応するものと思われます。また、同時刻には、米国の新築住宅販売件数が発表されます。金利高が続く米国において、個人消費の重要な要因である住宅投資の動向に注目です。USDCADの動きには注意しておきたいと思います。