米CPIとFOMCに最大限の警戒!_6/12(水)

今日の環境分析 2024年6月12日

 昨日は、本日のビッグイベントを控え、様子見姿勢を強めました。英国の5月の失業率は4.3%と市場予想の4.1%を上回り、賃金上昇率は5.8%と前月の5.9%から鈍化しました。これをうけてGBP安で反応しましたが、一時的なものに終わりました。市場全般では、ボラティリティが依然として低水準で推移し、小動きに推移しました。

 通貨相関からは、GBPの堅調さが続いています。昨日の失業率の発表で売られる局面もありましたが、中長期的な強さは持続しています。USDの強さも続いており、CADがUSDにつれ高の動きになっています。EURは一段と弱くなり、AUD・NZDも軟調な展開が見られます。持続性を確認できるGBPの買い、EURの売りを軸に通貨選択をしたいと思います。USDの買いも注目できますが、本日の指標次第で大きく動く可能性が高いので、発表後の動きを見たいと思います。

 強い通貨: GBP・USD
 弱い通貨: EUR・AUD

 日足   : NZD・GBP>USD>CAD>AUD>EUR>JPY
 4時間足 : USD>GBP>CAD>JPY>AUD・NZD>EUR

 本日は、米国の消費者物価指数(CPI)とFOMCの政策金利の発表に最大限の警戒が必要です。先週末の雇用統計で労働市場の需給ひっ迫を再確認したことで、インフレの動向が重要なポイントになるため、CPIの数字次第でUSDが大きく動くことが想定されます。また、FOMCにおいては、金利据え置きと見込まれていますが、ドットチャートにおける年内の利下げ回数に注目が集まっています。こちらも回数次第でUSDに大きな影響を与えます。このように、本日はUSD関連通貨の値動きに注意したいと思います。USDJPYは円買い介入を警戒し上値の重い展開が続いています。金曜日に日銀の金融政策の発表を控えているため、USDJPYは動きにくいと思われます。また、英国のGDPや中国のCPIにも注意したいと思います。

英失業率に注目!_6/11(火)

今日の環境分析 2024年6月11日

 昨日は、明日の米国の消費者物価指数と金融政策の発表というビッグイベントを前に様子見の展開となりました。ボラティリティは低下し、週末の米国の雇用統計のサプライズを消化しながら、小動きに推移しました。そうしたなか、先週後半から週末に行われた欧州議会選において右派勢力が大きく躍進したことを受けて、ECBの金融政策への影響を懸念した動きからEURが軟調な展開となりました。

 通貨相関からも、EURの弱さを確認することができます。下位足の弱さが上位足にも波及しており、GBP対比での弱さが顕著になっています。USDは雇用統計のサプライズの影響を保持し強い展開になっています。EURの弱さが際立つことから、JPYの弱さは軟化しました。NZDやCADは、調整の動きを見せており、日足に波及するのか、一時的なものにとどまるのか注目です。GBP・USDの強さが持続していることから、これらの通貨を軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: GBP・USD
 弱い通貨: EUR・JPY

 日足   : NZD>GBP>USD>AUD>JPY>EUR>CAD
 4時間足 : USD>GBP>CAD>AUD>NZD・JPY>EUR

 本日は、英国の失業率に注目です。英国内の政局不安があることから、労働環境が金融政策に与える影響は大きいと考えます。対EURでの強さは維持しているものの、値動きには警戒しておきたいと思います。明日のビッグイベントを前に様子見姿勢を強めると思われますが、このような局面ではちょっとした材料に過剰反応することがあるので、注意しておきたいと思います。

今週は日米の金融政策に警戒!_6/10(月)

今日の環境分析 2024年6月10日

 週末金曜日に発表された米国の雇用統計は、サプライズとなりました。非農業部門の雇用者数は、+27.2万人と市場予想の+18.5万人を大きく上回りましたが、3月と4月は下方修正されました。平均時給は前月比+0.4%と加速する一方で、失業率は悪化しました。直近で発表された複数の労働統計で需給ひっ迫観測が緩和されていましたが、雇用統計のサプライズが雇用環境の逼迫を確認することになりました。これを受けて、9月の利下げ観測は大きく後退し、米国金利は上昇し、ドル高に反応しました。市場全般では、ドルストレート通貨の堅調さが目立ちました。

 通貨相関からは、雇用統計の結果をうけたUSDの強さが目立ちました。GBPの堅調さも続いています。一方で、JPYとEURの弱さが目立つようになりました。足元の動きが上位足に波及してくるのか注意したいと思います。上位足から下位足まで強さを維持しているGBPと足元の強さのみられるUSDの買いを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: GBP・USD
 弱い通貨: EUR・JPY

 日足   : NZD>GBP>USD>EUR>JPY>AUD>CAD
 4時間足 : USD>GBP>CAD>AUD・NZD>EUR>JPY

 今週は水曜日に警戒です。雇用統計に並ぶ最重要な経済指標となる米国の消費者物価指数(CPI)とFOMCにおける金融政策が発表されます。ともに市場へのインパクトは非常に大きいので値動きに警戒したいと思います。また、金曜日には日本銀行の金融政策が発表されます。おそらく現状維持のなかで、どの程度利上げに向けた議論がされるのかに注目しています。そのほか、火曜日の英国の失業率、水曜日の英国のGDP、木曜日のオーストラリアの失業率と米国の生産者物価指数、金曜日のミシガン大学消費者信頼感指数にも注目です。ともに各通貨へのインパクトがあるので、発表時には注意したいと思います。
 本日は、日本の第1四半期GDP二次速報が発表されますが、市場への影響は小さいと考えます。その他、重要な経済指標はありません。先週末の雇用統計の結果を消化する動きと、水曜日のCPIに向けた思惑的な動きが交錯し、方向感のつかみにくい展開を想定しています。なお、オーストラリアと中国は祝日のため金融市場は休場となります。

+869.5pips獲得_6月第1週のデイトレード

2024年6月第1週の実績

6月第1週は、9通貨ペアで+869.5pipsとなりました。15回トレードし、15勝0敗、勝率100.0%となりました。1回トレードを見送りました。木曜日はトレードがなく、EURUSD・GBPUSD・EURAUD・GBPAUDはトレードを行いませんでした。今週は、クロス円通貨を除けばエントリーチャンスがない一週間でした。少ないチャンスでしたが、1回当りの獲得収益は高くなり、5月第1週以来の高水準となりました。

デイトレードにおいては、1時間足のチャートを見るだけで、判断することができます。ノウハウは個別コンサルティングにて提供しています。ご興味のある方は、お問合せください

米雇用統計を警戒!_6/7(金)

今日の環境分析 2024年6月7日

 昨日、欧州中央銀行(ECB)は、事前の予想通り、4年9か月ぶりに利下げをしました。インフレ減速への自信を深めたことによるものと説明しました。発表においてインフレ見通しを引き上げ、今後の方針はデータ次第であることを強調し、追加利下げへの期待感を弱めました。これを受けてEURは上下動しました。米国の新規失業保険申請件数は、市場予想を上回り、今週発表の雇用関連の統計同様に悪化を確認しました。市場全般では、本日の米雇用統計を前に様子見姿勢の強い展開となり、小動きに推移しました。

 通貨相関からは、前日とほとんど同じ強弱感になっています。NZDの強さが継続し、足もとのJPY の強さも持続しています。USD・CADの弱さが継続しています。EUR・GBPは中立的な位置づけにありますが、EURの利下げを受けてGBPがEUR対比での優位性を維持しています。本日は米国の雇用統計の発表を控えているため、USDを手掛けにくい状況にあります。通貨を特定せず、個別通貨ペアの動向を判断したいと思います。

 強い通貨: NZD・JPY・GBP
 弱い通貨: USD・CAD

 日足   : NZD>GBP>EUR>AUD>JPY>CAD>USD
 4時間足 : NZD>JPY>GBP>EUR>USD>AUD>CAD

 本日は、米国の雇用統計に注目です。今週発表された雇用関連の統計は労働需給の逼迫緩和を示すものでしたが、本日の雇用統計でも同様の結果になればFRBの利下げ開始時期を早めることになることが想定されます。内容次第で、USDは大きく動く可能性があるので警戒したいと思います。また、同時刻に発表されるカナダの失業率にも注目したいと思います。来週水曜日にFRB、金曜日に日銀の政策金利が発表されるため、日米の金融政策を意識した動きにも注意したいと思います。なお、週明け月曜日は、オーストラリアと中国が祝日となります。

ECB政策金利の反応に警戒!_6/6(木)

今日の環境分析 2024年6月6日

 昨日発表された米国のISM非製造業景況指数は、53.8と9か月ぶりの高水準となり市場予想の50.8を大きく上回りました。ADP雇用統計は、15.2万人増と市場予想を下回りました。強弱入り混じる内容となりましたが、徐々に早期利下げ観測の後退が薄まってきています。カナダの政策金利は、4年3か月ぶりの利下げを実施しました。追加利下げも示唆したため、一段とCADが下落しました。 

 通貨相関からは、NZDの強さが継続し、JPYの強さも維持しています。USDの弱さが継続し、CADは一段と弱まりました。金利動向の方向性に合わせた強弱感と判断することができます。USD・CADの売りを軸にした通貨選択を継続したいと思います。

 強い通貨: NZD・GBP
 弱い通貨: USD・CAD

 日足   : NZD>GBP>EUR>AUD>USD>CAD>JPY
 4時間足 : NZD>JPY>GBP>EUR>AUD>USD>CAD

 本日は、ECBの政策金利に注目です。利下げは織り込み済みになっているため、声明文や総裁会見の内容に注目です。年内の利下げ方針などによってEURの方向性が定まると思われます。また、米国の新規失業保険申請件数にも注目です。このところの労働統計では労働需給の逼迫緩和の動きが見られるため、速報性の高い同指標の重要性は高いと思われます。明日の米国の雇用統計を控えているため、USDの動きには警戒したいと思います。

米統計に警戒・加政策金利も!_6/5(水)

今日の環境分析 2024年6月5日

 昨日発表された米国の4月の雇用動向調査(JOLTS求人数)は、806万円件と2か月連続減少し、3年2か月ぶりの低水準となりました。労働市場の過熱感の鎮静化を確認することになり、米金利は低下し、USDは下落しました。USDJPYは154円台まで下落しました。利下げ開始時期の遅れとの見通しを否定する結果となり、前倒しを見込む動きが見られました。前日のISM製造業景況指数の悪化とともに、米国経済への警戒感が高まりつつあるように思われます。市場全般では、米国時間こそ前日の大きな動きの後だけにボラティリティは低下しましたが、日本時間・欧州時間ではクロス円を中心に大きく動きました。終値でみてもクロス円通貨の多くが1%以上下落するなど、市場は動き出したと考えています。

 通貨相関からは、JPYの強さが目立ちました。米国金利の低下で日米金利差縮小の動きと日米の金融政策の方向性を意識した動きが強まったものと思われます。NZDの強さが継続している一方でAUDの弱さが目立っています。USDとともにCADの弱さが際立ってきたことで、相対的にEUR・GBPの強さを示すようになりました。引き続き、USD・CADの売りを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: NZD・EUR・JPY
 弱い通貨: USD・CAD

 日足   : NZD>GBP>EUR>AUD>JPY>CAD>USD
 4時間足 : JPY>NZD>EUR>GBP>AUD>USD>CAD

 本日は、米国のADP雇用統計とISM非製造業景況指数に注目です。月曜日にISM製造業景況指数の悪化をみただけに、今回の数字には一段と警戒感が高まります。ADP雇用統計とともにISM指数のなかの雇用関連指数にも注目したいと思います。月曜日のISM製造業景況指数の雇用指数は良好な数字だったものの、市場は反応しませんでした。昨日のJOLTS求人数のようにマイナス面への反応が大きいので、ADP雇用統計やISMの雇用指数が悪化しているようだとUSDへの影響が高まりドル安の動きが加速するものと思われます。また、カナダの政策金利にも注目したいと思います。金利据え置きとの見方が大勢ですが、利下げの可能性も否定できません。足元のCADの弱さは利下げを織り込んでいるかのような動きでもあるため、警戒したいと思います。さらに、オーストラリアのGDPにも注意しておきたいと思います。明日はECBの政策金利が発表され、利下げが見込まれています。明日に向けたEURの動きを注視したいと思います。

USDの値動きに警戒?!_6/4(火)

今日の環境分析 2024年6月4日

 昨日発表された5月の米国ISM製造業景況指数は、48.7と市場予想49.6を下回りました。これを受けて米国金利は低下し、USDの下落につながりました。USDJPYは156円台にまで入ってきました。市場全般では、ボラティリティが高まり、終値ベースでみた変動率も徐々に大きくなってきています。Mark’s Tradeのスイングトレードにおいても、複数の通貨ペアでポジションを保有する状況になってきました。

 通貨相関からは、USDがCADとともに弱さが目立ちます。上位足から下位足まで揃って、相対的な弱い位置にあります。JPYは日足までの上位足では最弱通貨にいますが、4時間足での回復の動きが目立ってきています。NZDの強さが継続し、AUDもつれて強くなってきています。EURとGBPは中立的な位置づけとなっています。USD・CADの売りを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: NZD・AUD
 弱い通貨: USD・CAD

 日足   : NZD>GBP>AUD>EUR>CAD>USD>JPY
 4時間足 : NZD>AUD>JPY>EUR>GBP>CAD>USD

 本日は、米国のJOLTS 求人数に注目です。今週は、明日のADP雇用統計、明後日の新規失業保険申請件数、週末の雇用統計まで雇用関連の統計の発表が続きます。個々の統計を消化しながら、週末に向けコンセンサスを形成することになると思われます。ISM製造業景況指数では全体の悪化を受けて、雇用指数の上昇には反応しませんでした。本日からの単体の労働統計への反応は大きくなると思われます。その反応は米国金利に影響を与え、USDの下落が加速することが想定されるため、警戒したいと思います。

今週は重要な指標が続き警戒!_6/3(月)

今日の環境分析 2024年6月3日

 週末金曜日は、米国でPCEデフレーターが発表され、市場予想を若干下回る水準となりました。インフレの弱まりを示しUSDは下落しましたが、その後反発しました。ユーロ圏の消費者物価指数は、前年比+2.6%と5か月ぶりに拡大しましたが、ECBの6月の利下げ観測に変化はありませんでした。格付け機関大手のS&Pはフランスの格付けを引き下げました。ウクライナ情勢の長期化に伴う財政懸念を反映したものですが、欧州経済全体への影響が懸念されます。市場全般では、ボラティリティが高まり、徐々に値動きが活発化してきています。月が替わり、新たな展開を期待しています。

 通貨相関からは、USDの強さが継続し、JPYの堅調さも続いています。前日まで軟調な展開にあったマイナー通貨が反発した結果、これまで堅調だったEUR・GBPが相対的な弱さを示しました。どの通貨も上位足から下位足の強弱感が揃っていないため、通貨選択が難しい局面となっています。個々の通貨ペアの動きをみて、通貨選択をしていきたいと思います。

 強い通貨: USD・JPY・CAD
 弱い通貨: EUR・GBP

 日足   : NZD>GBP>EUR>AUD>CAD>USD>JPY
 4時間足 : CAD>USD>JPY・AUD・NZD>EUR>GBP

 今週は、重要な経済指標が多く発表されます。本日は米国のISM製造業景況指数、水曜日にカナダの政策金利と米国のISM非製造業景況指数、木曜日にECBの政策金利、金曜日に米国の雇用統計とカナダの失業率と、市場インパクトが極めて大きい経済指標の発表が続きます。米国では週を通して労働統計が複数発表されます。ISM景況指数にも雇用関連統計があるため、個々の統計の内容を吟味する必要があります。週末の米国の雇用統計に向けて、週を通してボラティリティの高い展開が想定されます。ECBは利下げが見込まれていますが、欧州経済が回復基調にあることやインフレ再燃リスクを考慮すると、次の利下げは9月以降と見込まれています。市場で描くシナリオ通りであると、利下げがあっても材料出尽くし感からの反発の動きも想定しておく必要がありそうです。日本の長期金利が上昇してきていますが、金利上昇に伴う日本経済の悪化懸念が高まってきています。国内政局が混迷している現在、景気悪化懸念につながる金融政策を期待するのは難しいかもしれません。金利差を背景とした通貨水準の決定要因からは、海外金利の低下を待たなければならないと考えます。このため、今週の経済指標は各国の金融政策に大きな影響を与えるため、クロス円の動きにも警戒したいと思います。
 本日は、米国のISM製造業景況指数に注目です。総合指数だけでなく、先に述べたように構成要素となる雇用関連の指数にも注意したいと思います。月初・週初であるため、様子見の展開になることが想定されますが、徐々に、今週発表される指標を先読みした動きが強まると思われます。