欧米各国のPMIに警戒!_6/21(金)

今日の環境分析 2024年6月21日

 昨日、スイスと英国で政策金利の発表がありました。スイスは事前予想では据置き見通しが優勢でしたが、3月以来の2回目の利下げを行いました。インフレ圧力の減退を背景にしたものです。一方、英国は予想通りの7会合連続の据置きとなりました。前日発表された消費者物価指数においてサービス価格が高止まりしていることもあり、インフレ再燃リスクを警戒している模様です。加えて総選挙の関連もあり利下げは見送られましたが、8月にも利下げとの見方が市場には強まっています。米国では新規失業保険申請件数・フィラデルフィア連銀景況指数ともに市場予想よりも悪化したものの、USD高が加速する展開となりました。USDJPYは、158円台乗せから159円手前まで上昇しました。市場全般では、ボラティリティが高まったものの、小動きの推移が継続しました。一部のクロス円やAUD関連通貨の動きが目立つ展開となりました。

 通貨相関からは、AUDの強さが続いています。AUDにつれてNZDの強さも戻りつつあります。昨日のスイスの利下げを受けてCHF(スイスフラン)が下落し、USDCHFが上昇したことでUSDの強さが目立つ展開になりました。CADもUSDにつれて強さが戻りました。EUR・GBPの弱さは継続しており、JPYの弱さも目立ちます。堅調な展開を見せるAUD関連通貨とともに、USDストレート通貨に注目したいと思います。

 強い通貨: AUD・USD・CAD・NZD
 弱い通貨: JPY・EUR・GBP

 日足   : AUD>CAD>USD>NZD>EUR>GBP>JPY
 4時間足 : AUD>USD>NZD>CAD>GBP>JPY>EUR

 本日は、欧米各国地域で発表される購買担当者景気指数(PMI)に注目です。発表順に通貨への影響が大きくなるものと思われます。EUR・GBP・USDの値動きには警戒したいと思います。また、日本の全国消費者物価指数と英国の小売売上高にも注目です。ともに金融政策に大きな影響を与える消費関連指標となるので、内容に注意したいと思います。USDJPYの159円台が迫っていることから、円買い介入には警戒したいと思います。

スイス・英国の政策金利に警戒!_6/20(木)

今日の環境分析 2024年6月20日

 昨日発表された英国の消費者物価指数(CPI)は、前年比+2.0%となり、事前予想通りの結果となりました。+2%は3年ぶりの水準になります。CPIのうちサービスCPIは+5.7%と前月の+5.9%から減速したものの、依然として高水準にあります。このためインフレ鈍化が一段と進んだとの判断は難しいため、英国の利下げ開始は9月以降との市場見通しが優勢となっています。市場全般は、米国が祝日であったため様子見気分の強い展開となり、ボラティリティは低下し小動きとなりました。依然として方向感のつかみにくい展開が続いています。

 通貨相関からは、AUDの強さが継続しています。EUR・GBPの強さが目立つようになる一方で、USDの弱さが目立つようになってきました。上位足から下位足まで強さの揃っているAUD関連通貨の買いに注目しています。GBPは相対的な強さが見られますが、本日の金融政策を控えていることから慎重なスタンスで臨みたいと思います。

 強い通貨: AUD・GBP
 弱い通貨: JPY・USD

 日足   : AUD>NZD>CAD>GBP>USD>EUR>JPY
 4時間足 : AUD>EUR>GBP>CAD>USD>NZD>JPY

 本日は、スイスと英国の政策金利に警戒しています。英国は前日のCPIが+2.0%となったもの、総選挙を控えているため、今回は据置きとみられます。スイスも据置き見通しですが、3月以来の利下げの可能性が少なからずあります。ともに、サプライズはないと想定していますが、次回以降の金融政策への言及があるのか注意したいと思います。また、米国の新規失業保険申請件数にも注目しています。足元の雇用環境を反映した結果となるため、市場への反応度は高いと思われます。同時刻には、フィラデルフィア連銀景況指数も発表されるので、USDの動きを注視したいと思います。

英消費者物価指数に注目!_6/19(水)

今日の環境分析 2024年6月19日

 昨日、日銀総裁は7月の利上げはデータ次第で十分ありうると発言しました。この発言で円高方向に反応したものの一時的な動きにとどまり、158円台まで円安が進行しました。オーストラリアの政策金利は予想通りの据置きとなり、AUDの強さにつながりました。ドイツのZEW景況感調査では市場予想を下回り、欧州全体の政治不安とともに欧州経済への懸念材料となりました。米国の小売売上高は、前月比で+0.1%となり、市場予想の+0.3%を下回りました。消費減速感が強まり長期金利が下落したことで、USDJPYは157円台に戻りました。市場全般では、小動きに推移し、依然として方向感のつかみにくい展開が続いています。

 通貨相関からは、金利据置きを受けてAUDの強さが戻りました。国ごとの金融政策の違いが通貨に顕著に表れるようになってきました。現在は金利水準の違いで通貨価値が決定していますが、徐々に金利方向のモメンタムの違いが通貨価値を決定づけると思われます。こうした点から、今はJPYの弱さが継続していますがJPY売りのポジションは回避したいと考えています。目先の動きの強いAUD関連通貨に注目したいと思います。

 強い通貨: AUD・NZD
 弱い通貨: JPY・EUR

 日足   : NZD>AUD>USD>GBP>CAD>JPY>EUR
 4時間足 : AUD>CAD>EUR>USD>GBP・NZD>JPY

 本日は、英国の消費者物価指数に注目です。明日に英国の政策金利の発表を控えているため、大きな動きにはつながりにくいと思われますが、警戒しておきたいと思います。また、USDJPYの動きに注意したいと思います。警戒すべき水準となる158円台を見に行きながら、切り返しています。158円台では円買い介入への警戒感が一段と強まると思われ、円売りポジションの解消の動きにも注意が必要になると思われます。本日、米国は祝日となるため、米国時間は閑散な動きになると思われます。

豪政策金利と米小売売上高に警戒!_6/18(火)

今日の環境分析 2024年6月18日

 昨日は、欧州の政治不安の影響を受けEURが反発しました。ニューヨーク連銀製造業景況指数は、前回の-15.6から改善した-6となり、市場予想の-9を上回ったものの7か月連続のマイナス圏となりました。市場全般では、上位足に対す調整の動きを強め、方向感のつかみにくい展開になりました。

 通貨相関からは、USDの強さが継続し、USDにつれてCADの強さも目立つようになりました。NZDは下位足で調整の動きを強め、NZDにつれてAUDの弱さが継続しています。EURは反発の動きを強めたものの、GBPとともに中立的な位置づけにいます。日足とともに4時間足でも強い状況にあるUSDの買いを軸に通貨選択をしたいと思います。また、AUDの弱さが目立ちますが、本日の政策金利の発表を待って判断したいと思います。

 強い通貨: USD
 弱い通貨: (AUD)

 日足   : NZD>USD>GBP>CAD>AUD>JPY>EUR
 4時間足 : USD>CAD>EUR>GBP>JPY>AUD>NZD

 本日は、オーストラリアの政策金利に注目です。金利据置きとの見方が強いですが、警戒しておきたいと思います。声明文や総裁会見の内容から、今後の金融政策の方向性を確認したうえで、AUDの動向を注視したいと思います。また、米国の小売売上高に警戒しています。先週の消費者物価指数の状況を受けて、小売売上高の内容次第ではUSDは大きく動く可能性があるので注意したいと思います。さらに、ドイツのZEW景況感調査にも注目しています。ドイツ経済の立直りを再確認することになれば、ECBの追加利下げが遠のく可能性があり、EURの反発の動きに注目しています。なお、明日は米国が祝日で金融市場は休場となります。

今週は重要イベント続き警戒!_6/17(月)

今日の環境分析 2024年6月17日

 週末金曜日に発表された日本銀行の金融政策は、金利据え置きと国債買入れの減額方針を発表しました。買入れ減額に関しては具体的な内容がなかったため、失望感からJPYは売られ、4月末以来の158円台に乗せました。その後の総裁会見で、減額に対して「相応の規模」とし、7月末に予定される次回の会合における利上げの可能性を否定しませんでした。こうしたことを受けて、再び157円台に戻りました。結果的には、具体的内容がなかったために材料出尽くし感からの円安が加速されなかったものと思われます。また、ミシガン大学消費者信頼感指数は、65.6と市場予想の72.0を大きく下回り、7か月ぶりの低水準となりました。消費減速に伴う景気悪化懸念が強まっている模様です。足元で発表された米国の経済指標は景気のピークアウト感が強まっていると判断し、こうした動きが株式市場に表れているように思われます。

 通貨相関からは、方向感のつかみにくい展開になっています。EURは上位足から下位足まで弱さが際立っていますが、その他の通貨は強弱感が逆になっています。このため、強弱感が明確なEURの売りを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: 
 弱い通貨: EUR

 日足   : NZD>USD>GBP>JPY>AUD>CAD>EUR
 4時間足 : AUD>CAD>JPY>NZD>USD>EUR>GBP

 今週は、火曜日にオーストラリアの政策金利と米国の小売売上高、木曜日にスイスと英国の政策金利、金曜日に日本の全国消費者物価指数と欧米各国地域のPMIが発表されます。これらは市場インパクトが非常に大きいので警戒したいと思います。そのほかにも水曜日の英国の消費者物価指数、木曜日の米国の新規失業保険申請件数、金曜日の英国の小売売上高にも注意が必要です。本日は、中国の小売売上高、米国のニューヨーク連銀製造業景気指数に注目しています。また、週末の日銀の金融政策を経て、USDJPYの動きに注意したいと思います。

+581.4pips獲得_6月第2週のデイトレード

2024年6月第2週の実績

6月第2週は、9通貨ペアで+581.4pipsとなりました。13回トレードし、13勝0敗、勝率100.0%となりました。1回トレードを見送りました。USDJPY・EURAUD・GBPAUDはトレードを行いませんでした。EURAUD・GBPAUDは2週連続でノートレードとなりました。今週は、日米の金融政策の発表を受けて方向感がつかみにくい局面でした。

日銀の金融政策に注目!_6/14(金)

今日の環境分析 2024年6月14日

 昨日発表された米国の5月の生産者物価指数は、前月比-0.2%と市場予想の+0.1%から予想外の低下となりました。新規失業保険申請件数は、+24.2万人と市場予想の+22.5万人を上回り、10か月ぶりの高水準となりました。物価・雇用の面からインフレ鎮静化を裏付ける内容となったためUSD安の動きが出ましたが、一時的なものにとどまりました。これを受けて、米国時間のボラティリティが高まりましたが、終値ベースでは小動きに推移しました。依然として方向感のつかみにくい展開が続いています。前日のFOMCにおいては、年内1回の利下げとなったことがサプライズとなりましたが、同日に発表された消費者物価指数を多くの参加委員は考慮せず、先週末の雇用統計までで判断した意見の集約のように思われます。足元のインフレ停滞を示す経済指標が続くようだと、年内2回の利下げが強まると思われるため、今後の動向に注目したいと思います。

 通貨相関からは、EURの弱さが際立ってきています。NZD・AUDの堅調さは継続し、GBPの強さも持続しています。GBPを除くメジャー通貨はマイナー通貨対比での弱さが継続しています。CADはUSDにつれて弱い通貨群に位置しています。足元の弱さが目立つEURの売りを軸に通貨選択をしたいと思います。JPYは本日の日銀の動向を見てから判断したいと思います。

 強い通貨: NZD・GBP
 弱い通貨: EUR・(JPY)

 日足   : NZD>GBP>USD>AUD>JPY>CAD>EUR
 4時間足 : NZD>AUD>GBP>CAD>USD>JPY>EUR

 本日は、日本銀行の金融政策が発表されます。政策金利は据置き、国債買い入れ減額が想定されています。金融政策自体にはサプライズはないと思われるため、日銀総裁の記者会見に多くの注目が集まります。前回4月の会合後の記者会見において、日銀総裁は円安容認ととられる発言を安易にしたことでUSDJPYが160円をつけ、円買い介入につながりました。前任の黒田総裁が為替に関しては言及しないことを徹底したことと比較すると、学者出身の総裁のわきの甘さがでたと思われています。今回も円安に関連した質問が多いと思われますが、おそらく総裁は為替に関しては言及しないと思いますが、その発言には警戒したいと思います。新たな施策や方針に含みを持たせた発言がないようだと、失望感からJPYの急落も想定しておきたいと思います。総裁会見の内容を市場が織り込むのを待ってからJPYへの投資を検討したいと思います。そのほか、ミシガン大学消費者信頼感指数にも注目です。米国経済のインフレ鎮静化の動きを確認することになるのか、USDの動きには注意したいと思います。

米生産者物価指数に注目!_6/13(木)

今日の環境分析 2024年6月13日

 昨日は、ビッグイベントを通過し、大きな動きとなりました。日中のボラティリティは高まりましたが、終値ベースでは小動きになりました。米国の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比で+3.3%と市場予想の+3.4%を下回り、12か月連続の3%台となりました。FRBが目指す2%には遠いものの、前月比では2年ぶりの横ばいとなったことがサプライズととられ、USDが売られる展開になりました。その後のFOMCでは、7会合連続で市場予想通りの金利据え置きを発表しました。注目されていた年内の利下げ見通しは、3月時点の3回から1回に変更されたことで、早期利下げ観測は大きく後退しました。FRB総裁のコメントでは、追加利上げには否定的で、インフレ鎮静化を評価する内容となりました。こうしたことからUSDが買われる展開となりましたが、CPIによるドル安の動き分を回復するまでには到りませんでした。CPIの与えた市場インパクトを重要視したいと思います。

 通貨相関からは、NZDの強さが回復しました。つれてAUDの強さも目立つようになりました。GBPの強さも継続しています。一方、GBPを除くメジャー通貨の弱さが目立つようになってきました。GBPとマイナー通貨の買い、GBPを除くメジャー通貨の売りを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: NZD・AUD・GBP
 弱い通貨: JPY・USD・EUR

 日足   : NZD>GBP>USD>AUD>EUR>CAD>JPY
 4時間足 : NZD>AUD>GBP>CAD>EUR>USD>JPY

 本日は、米国の生産者物価指数(PPI)に注目です。昨日のCPIに続き前月比の数字が焦点になると思われます。その場合のUSDの動きに警戒したいと思います。そのほか、オーストラリアの失業率、米国の新規失業保険申請件数、米財務長官の発言などにも注目されます。本日から明日まで、日本銀行の金融政策決定会合が開催されます。明日の昼頃に金融政策が公表されますが、会合において国債買い入れの減額(テーパリング)を検討するとのことです。金融正常化は第二段階に入ってきたといえそうで、会合の内容と日銀総裁のコメント次第ではJPYの動きに大きな影響を与える可能性が高いと思われます。本日は、昨日の米国のビッグイベントを消化する動きと明日の日銀の金融政策への警戒感から様子見の展開を想定しています。