昨日発表されたユーロ圏小売売上高は、前月比+0.3%と市場予想の+1.0%を大きく下回りました。賃金上昇を大きく上回る物価上昇を受けて、消費者の購入意欲の低減に向かったものと思われます。ECBはインフレ抑制に向けた金融引締め強化・継続が予想されることから、EURが上昇しました。USDは、本日のFRB議長の議会証言を前に様子見の展開が続きました。依然として全般には小動きに推移していますが、本日以降、重要な経済指標の発表やイベントが続くため、これらの案件を消化しながら動きが出てくるものと思われます。
通貨相関からは、EURの強さが目立ちました。ECBの金融引締めを背景に、現状では最強通貨になりつつあります。一方で、USDは堅調ではあるものの、上値を追いにくい展開になっています。マイナー通貨はともに弱いグループになってきました。メジャー通貨買い・マイナー通貨売りで通貨選択をしたいと思います。
本日は、米FRB議長の上院における議会証言が最大の注目材料です。USDにおいては週末金曜日の雇用統計とともに、最も影響を与えることになります。議会証言の内容に注目したいと思います。また、オーストラリアの政策金利にも注目です。0.25%の利上げが予想されており、利上げ幅にはサプライズはないと思われますが、声明文の内容に注目しています。このところ軟調な展開となっているAUDが、反転のきっかけとなる可能性もあるので注意したいと思います。