今日の環境分析 2022年11月17日

昨日は、想定していたボラティリティの高い展開にはなりませんでした。昨日発表された、英国の10月の消費者物価指数は前年同月比+11.1%と41年ぶりの伸び率となりました。インフレ警戒が一段と懸念されています。カナダの消費者物価指数は+6.9%と前月と同じ水準でした。また、米国の10月の小売売上高は前月比+1.3%と市場予想+1.0%を上回りました。各国でインフレ警戒の度合いが違うので、徐々に金融政策に変化が生じてきています。カナダではピークアウト感が強まってきていると判断されているため、今後の金融引き締めペースの鈍化が想定されています。こうした動きがCADの弱さにつながっています。

通貨相関でみてもわかります。CADは、月足を除き最弱通貨群に位置しています。Mark’s TradeでフォローしているCAD関連通貨ペアは、すべてCAD売り方向のトレンド発生を確認しています。また、昨日の英国の消費者物価指数の発表を受けて、金融引締めの強化を想定し4時間足ではGBPの強さが確認できます。USDの弱さも継続していますが徐々に弱さが減速してきています。その分、JPYの弱さにつながっているように思われます。また、AUD・NZDの強さは継続しています。

本日は、米国で金融当局の発言が相次ぎます。来月のFOMCに向けて、金融引締めペースの減速の下ならしをしているかのようにも感じます。米国では金融引締めのゴールを確認できる状況になってきているため、USDから他通貨への資金シフトの動きが強まると考えています。

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