USDJPYは、連日の高値更新となりました。日銀総裁は、前日に続き、衆議院予算委員会においても緩和継続と任期を全うすると発言しました。来年春の任期まで日銀の金融緩和姿勢に変化がないと判断され、150円を視野に堅調な展開となりました。18時台には一時的に100pips(1円分)下落し、すぐに元に戻るなど複雑な動きとなりました。一部には為替介入との見方もありますが、投機筋の仕掛けの動きとの見方もできます。日米金利差を背景とすれば上昇継続と判断すべきですが、為替介入の可能性や米国のインフレピークアウトを見越した動きがあることから、投機的な動きが強まっています。
通貨相関からは、NZDの強さが目立ちます。AUD対比でみても利上げ幅の大きかったNZDに資金が移っているように思われます。JPYの弱さは継続していますが、USDの動きも弱いため、USDJPYを除くクロス円に注目しています。一部の通貨ペアは月足ベースでみて、前の高値までの上値余地があるため、こうした通貨ペアに注目していきたいと思います。EURは堅調な動きになっています。エネルギー問題を考慮すると警戒したい所ですが、値動きはそれを意識していないようにも思われます。ロシア関連の様々な問題が終息に向かいつつあるのかもしれません。
本日は、英国とカナダの消費者物価指数に注目です。今後の金融政策を決定づける重要な指標となります。特に英国ではトラス政権の混迷が続いているため、GBPの値動きには警戒しておきたいと思います。