米CPI発表後の値動き警戒!_4/10(水)

今日の環境分析 2024年4月10日

 昨日は、ボラティリティが低水準にとどまり小動きに推移しました。方向感の乏しいなか、AUDの堅調さからAUD関連通貨が堅調な動きを示しています。USDJPYは3週間にわたり152円を意識した上値の重い展開が続いていますが、その他のクロス円は前回高値を意識した動きが見られます。本日の重要な経済指標の発表を前に様子見気分が強く、市場全般にボラティリティの低さから方向感を失っている状況にあります。

 通貨相関からは、AUDの強さが継続し、つれてNZDの強さが戻ってきました。NZDは、本日のニュージーランドの政策金利にどのように反応するのか注目したいと思います。CADの弱さが継続しており、こちらもニュージーランド同様、本日の政策金利に注目しています。内容を確認するまでは動きづらい状況にあります。USDは中立的な位置づけにありますが、指標の発表を前に様子見の展開が続くと思われます。本日は大きな材料が続くので、内容を確認してから個々の通貨ぺアの動きから通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: AUD・NZD・GBP
 弱い通貨: JPY・EUR・CAD

 日足   : AUD>USD>CAD>EUR>GBP>NZD>JPY
 4時間足 : NZD>AUD>GBP>USD>EUR>JPY>CAD

 本日は、米国の消費者物価指数(CPI)が最大の注目材料です。CPIが市場予想よりも上振れした場合はドル高、下振れした場合はドル安と素直な反応が予想されます。しかし、上振れしドル高になった場合、USDJPYは152円台から円買い介入が警戒され上値の重い展開が想定されます。一方、下振れした場合には下げが加速する可能性があります。3週間にわたってレンジ内の動きで膠着状態になっているため、動き出した場合には警戒したいと思います。USDJPY以外のドルストレート通貨の値動きに注目したいと思います。さらに、日本時間明日未明に発表されるFOMCの議事録公表にも注目です。また、ニュージーランドとカナダの政策金利にも注目です。ともに据え置きと予想されていますが、足元のCADの弱さをみると可能性は低いものの、カナダの利下げを否定することができないので注意したいと思います。本日は米国時間の値動きに警戒しています。

明日の米CPI控え様子見?!_4/9(火)

今日の環境分析 2024年4月9日

 昨日は、先週末の米国雇用統計の発表を明け、特に重要な経済指標発表のない月曜日であったことから、ボラティリティは低下し方向感のない展開となりました。そうしたなかでクロス円は、前週高値付近まで上昇しました。ここを抜ければ、再び3月高値を目指す展開が想定されます。一方、USDJPYは152円を控え、何度も高値圏で頭を押さえられる展開が続いています。明日の消費者物価指数で一気に上伸する期待感と、円買い介入への警戒感が交錯しているようです。このところ、欧州中央銀行(ECB)の理事会メンバーから6月利下げ開始の意見が相次いでいます。米国の好調な経済指標を受けて6月利下げ開始観測が後退しているため、米国よりも早いECBの利下げ観測がEURの弱さにつながっています。

 通貨相関からは、AUD・NZDの強さ、USD・CAD・JPYの弱さが継続しています。市場全般がレンジ局面の方向感のない展開になっているため、相対的な強弱感からは明確な方向性を判断するのが難しい状況にあります。政策金利の発表を明日に控えたNZD・CADを除き、AUDの買いとUSD・JPYの売りを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: AUD・NZD
 弱い通貨: JPY・USD・CAD

 日足   : USD>AUD>CAD>EUR>GBP>NZD>JPY
 4時間足 : AUD>NZD>EUR>GBP>USD>JPY>CAD

 本日も、昨日に続き、市場インパクトのある予定はありません。明日以降に重要なイベントを控えているだけに、様子見の動きを強めそうです。明日はニュージーランドやカナダの政策金利の発表が予定されており、思惑的な動きから政策金利の発表前にNZDやCADに値動きが大きくなる可能性があるので警戒しておきたいと思います。米国の労働統計の好調さは移民の増加によるものとの判断が強まってきており、雇用環境よりも景気動向を重視して金融政策が決定されそうです。このため、明日の米国の消費者物価指数は先週の雇用統計以上にインパクトを与えると考えます。こうした判断が先走ることが想定されるため、USDの動きには警戒しておきたいと思います。

今週は水~木曜日に警戒!_4/8(月)

今日の環境分析 2024年4月8日

 先週末金曜日、米国の3月の雇用統計が発表されました。前月比+30.3万人増と市場予想の+20.0万人を大きく上回り、労働市場の堅調さを確認しましたが、USDへの影響は限定的でした。しかし、このところの米国経済の好調さを受けて、利下げ開始時期の遅れ観測が強まることになりました。市場全般では、依然として方向感のない展開が続いています。個別通貨ペアではCADの弱さが目立つ展開となりました。

 通貨相関からは、CADの弱さを確認できます。今週水曜日にカナダの政策金利が発表されますが、スイスに続く利下げ開始を予想した向きによる動きにも思われます。USDが下位足では弱いため、CADも連動しているようです。AUD・NZDは堅調な動きを継続しています。AUDの買い、USD・CADの売りを軸に通貨選択をしたいと思います。しかし、依然として方向感のない展開にあるため、動き出しの確認を待ちたいと思います。

 強い通貨: AUD・NZD
 弱い通貨: JPY・USD・CAD

 日足   : USD>AUD>CAD>EUR>GBP>NZD>JPY
 4時間足 : AUD>NZD>EUR>GBP>JPY>USD>CAD

 今週は、水曜日から木曜日にかけて大きな材料が続きます。水曜日に、ニュージーランドとカナダの政策金利と米国の消費者物価指数が発表されます。日本時間の木曜日未明には、3月に開催されたFOMCの議事録が公表されます。木曜日には、欧州中央銀行(ECB)の政策金利と米国の生産者物価指数が発表されます。このなかで特に注目なのが米国の消費者物価指数です。インフレ動向を確認することで、USDに勢いが出ることが想定されます。内容次第では
FRBの利下げ観測が大幅に後退することになり、円買い介入懸念があっても日米金利差を背景としたUSDJPYの上値追いが強まることになると思われます。今週発表される政策金利の中では、カナダの早期利下げに言及するのか警戒したいと思います。ECBは波乱要因は少ないと思われますが、利下げ時期への言及に注目しています。
 本日は、特に重要な経済指標の発表はありませんが、早期に利下げに転換したスイス国立銀行(SNB)総裁の発言内容に注目したいと思います。
 なお、今週からオーストラリアとニュージーランドは冬時間に入ります。経済指標などの発表は1時間後ろ倒しになるため注意が必要です。

米雇用統計に警戒!_4/5(金)

今日の環境分析 2024年4月5日

 昨日発表された米国の新規失業保険申請件数は、前週比1.1万人増加の22.1万人と市場予想の21.4万人を上回る悪化となりました。ミネアポリス連銀総裁は「今年利下げしない可能性も」と発言するなど、FRB高官のタカ派の強気発言が目立っています。米国の利下げ開始時期に不透明要因が増してきています。日銀総裁はインタビューの中で「夏から秋にかけて春闘の結果が物価に反映されていく中で、物価上昇率の目標2%達成の確度が高まる」と発言し、利上げ判断は夏から秋になることを示唆しました。一方で、過度な円安進行で経済・物価に影響を与える場合は利上げ判断の材料になるとも発言しています。足元の円安牽制のようにも思われます。AUDJPYが100円を突破するなどクロス円通貨は3月高値水準にまで上昇しましたが、その後、USDの反落で下落しています。

 通貨相関からは、日足と4時間足の強弱感は逆の状況にあります。USDは日足最強・4時間足最弱になるなど、下位足で調整・反発の動きを強めています。足元の動きが上位足に波及してくるのか注目したいと思います。AUD・NZDが強く、USD・CADが弱いのが目立ちます。EUR・GBPは相対的に中立の位置づけになっています。雇用統計を前にUSDは様子見姿勢を強めると思われ、方向感のつかみにくい状況にあります。通貨を特定せず、個別の通貨ペアの値動きで判断したいと思います。

 強い通貨: AUD・NZD
 弱い通貨: JPY・USD・CAD

 日足   : USD>CAD>AUD>EUR>GBP>NZD>JPY
 4時間足 : AUD>NZD>EUR>GBP>JPY>CAD>USD

 本日は、米国の雇用統計が最大の注目材料となります。内容次第でUSDは大きく動く可能性があるので警戒したいと思います。好調な内容だった場合、152円を超える可能性があり、その場合の介入に警戒したいと思います。同時刻にはカナダの失業率も発表されるのでCADの動きにも注意したいと思います。また、本日もFRB高官の発言が複数予定されています。雇用統計の発表後のタイミングとなるため、発言内容に注目したいと思います。
 なお、来週からオセアニアは冬時間に入ります。1時間後ろ倒しになるので注意が必要です。

明日の米雇用統計前に様子見?_4/4(木)

今日の環境分析 2024年4月4日


 昨日は、米国の経済指標を反映した動きとなりました。ADP全米雇用報告は市場予想を上回り、ドル高の動きを強めました。その後に発表されたISM非製造業景況指数は、市場予想を下回る51.4となり、ドルが停滞する結果となりました。前月悪化し懸念されたISMの雇用指数は若干の上昇となりました。労働統計はともに強い結果になっていることから、明日の雇用統計への警戒が一段と高まってきました。FRB議長は「利下げを急がない」と発言し、年内3回の利下げ見通しに変化はないものと判断されました。しかし、このところの好調な経済指標の結果をみると、年内の利下げ回数が2回以下になる可能性が高まってきました。日米間の金利差は高止まりすることになるので、USDJPYの介入を警戒した不自然な動きはいずれ修正される可能性があることを注意しておきたいと思います。ユーロ圏の3月の消費者物価指数は前年同月比+2.4%と3か月連続で伸び率が縮小しました。市場では横ばいと予想されていたため、インフレの鈍化を確認できる結果となり、ECBの利下げ観測を強めることになりそうです。USDJPYは円買い介入を警戒し、152円を頭に押さえられています。その他のクロス円は上昇していることから、USDJPYの不自然な値動きにもみてとれます。

 通貨相関から、そのことが説明できます。JPYの弱さが再び強まり、USDも下位足で弱さが顕著となりました。CADはUSDに連動して弱くなりました。その他の通貨は堅調な動きをみせていることから、円安・ドル安の動きとなりました。JPY・USDの売りを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: AUD・NZD
 弱い通貨: JPY・USD・CAD

 日足   : USD>CAD>AUD>EUR>GBP>JPY>NZD
 4時間足 : AUD>NZD>EUR>GBP>CAD>USD>JPY

 本日は、ECB理事会の議事要旨公表や米国の新規失業保険申請件数に注目ですが、サプライズの内容でない限り、明日の米国の雇用統計を前に様子見姿勢を強めることになると思います。USDJPYを除くクロス円で円安の動きが続いています。前回高値までは値幅がありますが、USDJPYが高止まりしている間はこれらクロス円通貨の上値追いの動きが続くことが想定されます。円買い介入に警戒しつつも値動きに注目しておきたいと思います。また、本日もFRB高官の発言が複数予定されています。米国における利下げ観測に変化があるのか注目しています。

米ISM非製造業景況指数に警戒!_4/3(水)

今日の環境分析 2024年4月3日

 昨日は、イースター明けで実質的な期初となりましたが、大きな動きは見られませんでした。USDの強さが継続しているものの目先反発の動きとなりました。USDJPYは151円台後半まで進みましたが、152円を前に円買い介入を警戒した動きが頭の重たさにつながりました。

 通貨相関からは、USDの強さが継続しています。USDと連動していたCADに調整の動きが見られ、AUDに戻りの強さを確認することができます。JPYも堅調な展開にあると思われます。一方、EUR・GBPの弱さが継続しています。USD・AUDの買い、EUR・GBPの売りを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: USD・CAD・JPY
 弱い通貨: NZD・EUR・GBP

 日足   : USD>CAD>AUD>EUR>GBP>JPY>NZD
 4時間足 : USD>AUD>JPY>NZD>CAD>EUR>GBP

 本日は、米国のISM非製造業景況指数に注目です。月曜日の製造業景況指数は予想外の景気分岐点となる50を上回りましたが、非製造業ではすでに50超えの水準が続いています。前月の52.6からどの程度の変化があるのか、前月悪化した雇用指数にも注目したいと思います。今週末の雇用統計を前に、労働統計が相次ぎます。上記雇用指数のほかにも、ADP全米雇用報告が発表されるので、注意しておきたいと思います。また、ユーロ圏の消費者物価指数にも注目しています。インフレ鎮静化を確認できるのかがポイントとなります。さらに、FRB議長をはじめFRB高官の発言が相次ぎます。好調な米国経済を確認できる現状で、利下げ開始時期に言及するのか注目しています。

今日から本格的なスタート?!_4/2(火)

今日の環境分析 2024年4月2日


 欧州は今週から夏時間入りしていますが、昨日はイースターマンデーだったため、本日からが実質的な夏時間になります。昨日発表された米国のISM製造業景況指数は、2022年9月以来の50超えと市場予想をも上回り、早期利下げ観測が後退しました。前週末のPCEデフレーターの結果と合わせて金利が上昇し、USDが堅調な展開となりました。

 通貨相関からは、USD・JPYの強さが継続しています。ファンダメンタルの強さを背景にUSDの買いを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: CAD・USD・JPY
 弱い通貨: NZD・EUR・GBP

 日足   : CAD>USD>AUD>JPY>EUR>GBP>NZD
 4時間足 : CAD>USD>JPY>AUD>GBP・NZD>EUR

 本日は、ドイツの消費者物価指数に注目です。ECBの早期利下げ観測が強まっているなかで、ドイツのインフレ鎮静化を確認することができるのかに注意したいと思います。FRB高官の発言が多く予定されており、足元の好調な経済指標をうけて6月利下げ観測に変化が生じているのか発言内容には注意したいと思います。USDJPYは円買い介入を警戒し、USDJPYは高値圏で推移しています。高値を抜けていくのか、他のクロス円通貨と同じような動きになるのか注目しています。

期初だけどイースターマンデーで見送り?!_4/1(月)

今日の環境分析 2024年4月1日

 週末金曜日に発表された米国のPCEデフレーターは、事前予想通りの結果となりサプライズはありませんでした。FRB議長は、利下げを急ぐ必要はないと発言しました。こうした材料がありましたが、グッドフライデーの祝日で日本以外は金融市場は休場となったため、ボラティリティは低水準となり小動きに推移しました。

 通貨相関からは、CADの強さが継続し、USD・JPYも強く、強い通貨群に変化はありません。同様に、NZD・AUDなどの弱い通貨群にも変化がありません。米国では利下げ観測が遠のく一方、欧州圏では利下げ圧力が強まってきています。このため、EUR・GBPの売り、USD・JPYの買いを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: CAD・USD・JPY
 弱い通貨: NZD・EUR・AUD

 日足   : CAD>AUS>USD>JPY>GBP>EUR>NZD
 4時間足 : CAD>JPY>USD>GBP>AUD>EUR>NZD

 今週は、月曜日に日銀短観と米国のISM製造業景況指数、火曜日にドイツの消費者物価指数、水曜日にEUの消費者物価指数と米国のISM非製造業景況指数、金曜日に米国の雇用統計が注目です。月曜日の欧州時間まではイースター連休にあるため閑散な展開が想定されます。日本では年度代わりになるため、クロス円の動きには注意しておきたいと思います。
 本日は、日銀短観と市場が再開される米国のISM製造業景況指数に注目しています。特に、ISM製造業景況指数の発表には警戒したいと思います。
 USDJPYは152円台では円買い介入があるとの思惑で、上値が押さえられたレンジの動きが1週間続いています。今日からは期変わりの新規ポジション構築の動きが想定され、多くの通貨ペアが収束の動きを強めているだけにいつ動き出してもおかしくありません。もし円安ドル高になり152円台で円買い介入がない場合には、一気に155円を目指した動きが強まることも想定しておく必要があるかもしれません。逆に円高方向に動くようだと147円台までの急速な円高が想定されます。どちらにせよ、今週は収束から発散の動きを強めると考えるため、動き出しに警戒したいと思います。

期末・イースターに警戒!_3/29(金)

今日の環境分析 2024年3月29日

 昨日、先週の日銀金融政策決定会合における主な意見が発表されました。そのなかで金融正常化は時間をかけるとの意見が大勢だったことを確認しました。追加利上げに関しては言及されていませんでした。米国の第4四半期GDP確報値は、+3.4%に上方修正されました。発言内容に注目が集まるFRBのウォラー理事は「利下げを急ぐ必要ない」とタカ派的な発言をしました。ともに米国経済の力強さを示し早期利下げ観測が後退してきており、USDの強さにつながりました。市場全般では、様子見気分が強かったものの期末・イースター休暇前にポジション整理の動きから、ボラティリティは高まりました。

 通貨相関からは、CADの強さが際立ちました。USD・JPYも強さを継続しています。NZDの弱さが継続するなど、USD・CAD・JPYとその他の通貨との強弱感が明確になりました。週明け月曜日までイースター関連のため市場の流動性は低下します。このため、特定の通貨に限定せず、動きの出た通貨ペアに注目したいと思います。

 強い通貨: CAD・USD・JPY
 弱い通貨: NZD・EUR・AUD

 日足   : CAD>USD>AUD>GBP>EUR>JPY>NZD
 4時間足 : CAD>JPY>USD>GBP>AUD>EUR>NZD

 本日は、東京都区部の消費者物価指数に注目です。日銀は当面の利上げはないと判断されているものの、東京都区部のデータは全国の消費者物価指数の先行指標となります。円安による輸入物価の高騰などを考慮すると、可能性は低いですが、内容次第では早期利上げ観測が出てくる可能性も否定できないので注視したいと思います。また、米国の個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)に注意したいと思います。FRBの金融政策において最も重要視されている指標であるため、事前予想を上回る場合には6月利下げの見送り観測が強まることが想定されます。しかし、本日は日本を除く金融市場は休場となっているため、PCEデフレーターの結果が及ぼすFX市場への影響が限定的と考えます。週明け・四半期明けとなる月曜日は、日本・米国を除く主要国がイースターマンデーとして金融市場は休場となるため、閑散な市場になると思われます。一方、通常通りの日本は年度代わりとなるため、本日の決算値となる終値を意識した動きや、月曜日の年度明けに伴う新規ポジション取りの動きなど、クロス円通貨の値動きには注意しておきたいと思います。
 なお、来週から欧州と英国は夏時間に変更になります。オセアニア地区は再来週から冬時間になります。

円買い介入への警戒感高まる!_3/28(木)

今日の環境分析 2024年3月28日

 昨日、USDJPYは151.97円と1990年7月以来33年8か月ぶりの円安水準となりました。これを受けて18時15分から財務省・金融庁・日本銀行による緊急の3者会合開催が報道されると、急速に反転し151円割れ寸前まで円高になる場面がありました。最もタカ派とみられていた日銀の田村審議員が「ゆっくりと金融政策の正常化を着実に進める」との発言がハト派寄りと判断され、日米金利差を背景としたドル買いの動きが強まりました。日中の動きが大きくなったものの、終値でみれば前日比ほとんど変わらずになりました。昨日も小動きになり、EURJPYの-0.24%が最大の変動となるなど、市場の膠着感が強まっています。スイングトレードでフォローしている21通貨では、4時間足でみるとほとんどの通貨ペアが収束を強めており、発散に向けた最終局面にあると判断できます。

 通貨相関からは、USD・JPYともに弱く、GBP・CADの強さが目立つ展開になりました。しかし、市場が収束度合いを強めていることから方向感のない状況が続いています。このため、通貨強弱には明確な差が生じているとは思えません。期末・イースター休暇前であることから様子見気分が強いと思われ、個別通貨ペアの値動きから通貨選択をしていきたいと思います。

 強い通貨: GBP・AUD・CAD
 弱い通貨: NZD・JPY・USD

 日足   : AUD>EUR>CAD>GBP>USD>JPY>NZD
 4時間足 : GBP>CAD>AUD>EUR>NZD>JPY>USD

 本日は、先週開催された日銀の金融政策決定会合における主な意見が公表されます。ゼロ金利政策を解除した会合だけに、金融政策決定の背景となった議論の内容に注目です。昨日の3者会合を受けて円買い介入はいつ実行されてもおかしく状況にあります。このため、USDJPYの上値は限定的と考えます。また、英国・カナダ・米国のGDPに注意したいと思います。
 本日からイースターに関連して金融市場の休場が続きます。本日の米国の債券市場は短縮取引となります。明日金曜日は日本を除く主要国でイースター前のグッドフライデー、週明け月曜日は日本と米国を除く主要国がイースターマンデーとして金融市場は休場となります。このため、米国市場の後半から月曜日の米国時間まで小動きに推移すると思われます。日本では年度またぎとなるため、クロス円通貨の動きには警戒したいと思います。