今日の環境分析 2024年6月17日
週末金曜日に発表された日本銀行の金融政策は、金利据え置きと国債買入れの減額方針を発表しました。買入れ減額に関しては具体的な内容がなかったため、失望感からJPYは売られ、4月末以来の158円台に乗せました。その後の総裁会見で、減額に対して「相応の規模」とし、7月末に予定される次回の会合における利上げの可能性を否定しませんでした。こうしたことを受けて、再び157円台に戻りました。結果的には、具体的内容がなかったために材料出尽くし感からの円安が加速されなかったものと思われます。また、ミシガン大学消費者信頼感指数は、65.6と市場予想の72.0を大きく下回り、7か月ぶりの低水準となりました。消費減速に伴う景気悪化懸念が強まっている模様です。足元で発表された米国の経済指標は景気のピークアウト感が強まっていると判断し、こうした動きが株式市場に表れているように思われます。
通貨相関からは、方向感のつかみにくい展開になっています。EURは上位足から下位足まで弱さが際立っていますが、その他の通貨は強弱感が逆になっています。このため、強弱感が明確なEURの売りを軸に通貨選択をしたいと思います。
強い通貨:
弱い通貨: EUR
日足 : NZD>USD>GBP>JPY>AUD>CAD>EUR
4時間足 : AUD>CAD>JPY>NZD>USD>EUR>GBP
今週は、火曜日にオーストラリアの政策金利と米国の小売売上高、木曜日にスイスと英国の政策金利、金曜日に日本の全国消費者物価指数と欧米各国地域のPMIが発表されます。これらは市場インパクトが非常に大きいので警戒したいと思います。そのほかにも水曜日の英国の消費者物価指数、木曜日の米国の新規失業保険申請件数、金曜日の英国の小売売上高にも注意が必要です。本日は、中国の小売売上高、米国のニューヨーク連銀製造業景気指数に注目しています。また、週末の日銀の金融政策を経て、USDJPYの動きに注意したいと思います。