米生産者物価指数に注目!_6/13(木)

今日の環境分析 2024年6月13日

 昨日は、ビッグイベントを通過し、大きな動きとなりました。日中のボラティリティは高まりましたが、終値ベースでは小動きになりました。米国の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比で+3.3%と市場予想の+3.4%を下回り、12か月連続の3%台となりました。FRBが目指す2%には遠いものの、前月比では2年ぶりの横ばいとなったことがサプライズととられ、USDが売られる展開になりました。その後のFOMCでは、7会合連続で市場予想通りの金利据え置きを発表しました。注目されていた年内の利下げ見通しは、3月時点の3回から1回に変更されたことで、早期利下げ観測は大きく後退しました。FRB総裁のコメントでは、追加利上げには否定的で、インフレ鎮静化を評価する内容となりました。こうしたことからUSDが買われる展開となりましたが、CPIによるドル安の動き分を回復するまでには到りませんでした。CPIの与えた市場インパクトを重要視したいと思います。

 通貨相関からは、NZDの強さが回復しました。つれてAUDの強さも目立つようになりました。GBPの強さも継続しています。一方、GBPを除くメジャー通貨の弱さが目立つようになってきました。GBPとマイナー通貨の買い、GBPを除くメジャー通貨の売りを軸に通貨選択をしたいと思います。

 強い通貨: NZD・AUD・GBP
 弱い通貨: JPY・USD・EUR

 日足   : NZD>GBP>USD>AUD>EUR>CAD>JPY
 4時間足 : NZD>AUD>GBP>CAD>EUR>USD>JPY

 本日は、米国の生産者物価指数(PPI)に注目です。昨日のCPIに続き前月比の数字が焦点になると思われます。その場合のUSDの動きに警戒したいと思います。そのほか、オーストラリアの失業率、米国の新規失業保険申請件数、米財務長官の発言などにも注目されます。本日から明日まで、日本銀行の金融政策決定会合が開催されます。明日の昼頃に金融政策が公表されますが、会合において国債買い入れの減額(テーパリング)を検討するとのことです。金融正常化は第二段階に入ってきたといえそうで、会合の内容と日銀総裁のコメント次第ではJPYの動きに大きな影響を与える可能性が高いと思われます。本日は、昨日の米国のビッグイベントを消化する動きと明日の日銀の金融政策への警戒感から様子見の展開を想定しています。