今日の環境分析 2024年6月7日
昨日、欧州中央銀行(ECB)は、事前の予想通り、4年9か月ぶりに利下げをしました。インフレ減速への自信を深めたことによるものと説明しました。発表においてインフレ見通しを引き上げ、今後の方針はデータ次第であることを強調し、追加利下げへの期待感を弱めました。これを受けてEURは上下動しました。米国の新規失業保険申請件数は、市場予想を上回り、今週発表の雇用関連の統計同様に悪化を確認しました。市場全般では、本日の米雇用統計を前に様子見姿勢の強い展開となり、小動きに推移しました。
通貨相関からは、前日とほとんど同じ強弱感になっています。NZDの強さが継続し、足もとのJPY の強さも持続しています。USD・CADの弱さが継続しています。EUR・GBPは中立的な位置づけにありますが、EURの利下げを受けてGBPがEUR対比での優位性を維持しています。本日は米国の雇用統計の発表を控えているため、USDを手掛けにくい状況にあります。通貨を特定せず、個別通貨ペアの動向を判断したいと思います。
強い通貨: NZD・JPY・GBP
弱い通貨: USD・CAD
日足 : NZD>GBP>EUR>AUD>JPY>CAD>USD
4時間足 : NZD>JPY>GBP>EUR>USD>AUD>CAD
本日は、米国の雇用統計に注目です。今週発表された雇用関連の統計は労働需給の逼迫緩和を示すものでしたが、本日の雇用統計でも同様の結果になればFRBの利下げ開始時期を早めることになることが想定されます。内容次第で、USDは大きく動く可能性があるので警戒したいと思います。また、同時刻に発表されるカナダの失業率にも注目したいと思います。来週水曜日にFRB、金曜日に日銀の政策金利が発表されるため、日米の金融政策を意識した動きにも注意したいと思います。なお、週明け月曜日は、オーストラリアと中国が祝日となります。