今日の環境分析 2024年5月15日
昨日は、米国の生産者物価指数(PPI)が発表されました。本日の消費者物価指数(CPI)の発表を前に警戒していたところ、前年同月比+2.2%と3か月連続加速し1年ぶりの大きさとなり、USDが大きく動きました。過剰反応ともとれる動きでしたので、一時的なものに終わりました。FRB議長は、政策金利は当面維持し、次の政策変更が利上げの可能性は低いと発言しました。従来の発言内容と変化はなく、市場への影響は限定的となりました。ドイツのZEW景況感指数は、10か月連続で改善し、ドイツ経済の景気回復の兆しが強まっている模様です。市場全般では、ボラティリティが大きく低下し、方向感のない展開が続きました。
通貨相関からは、JPYの弱さが継続し、USDの弱さも目立つようになってきました。このためUSDJPYは156円台にまで上昇しているものの、他のクロス円通貨に比べた上値の重たさが顕著になっています。USDの弱さにつれてCADも弱くなってきています。AUD・NZDは相対的な弱さが足元では見られます。相対的な強さを見せているEUR・GBPを軸に通貨選択をしたいと思います。弱い通貨のJPYは介入警戒、USDはCPIの発表があるため、売りの通貨対象としてみる場合には慎重に臨みたいと思います。
強い通貨: EUR・GBP・AUD
弱い通貨: JPY・USD
日足 : AUD>NZD>EUR>GBP>CAD>USD>JPY
4時間足 : GBP>EUR>CAD>NZD>AUD>USD>JPY
本日は、米国の消費者物価指数に警戒したいと思います。鈍化ならドル売りが加速すると思われます。昨日のPPIの状況から高めの予想をする向きもあります。昨日のFRB議長の発言内容から推測すると大きなサプライズはなさそうですが、思惑的な動きが強まっていることからボラティリティの高い展開が想定されるため、発表後の動きには警戒したいと思います。同時刻には、小売売上高やニューヨーク連銀製造業景気指数も発表されます。これらの内容にも注目したいと思います。CPIの発表までは様子見の展開が想定されます。