今週は豪・英政策金利に注目!_5/6(月)

今日の環境分析 2024年5月6日

 週末金曜日に発表された米国の雇用統計では、非農業部門雇用者数は17.5万人と市場予想の24.3万人から大きく下回り、失業率も3.9%と3.8%予想から悪化しました。市場では大きなサプライズとして反応し、USDJPYは一時151円台にまで下落する局面がありましたが、すぐに買い戻す動きがみられました。その後に発表されたISM非製造業景況指数は、49.4と市場予想の52.0を下回るとともに、景気の分岐点とされる50を下回りました。好調と言われていた米国経済に陰りが見えてきているように思われます。FOMCを受けて早期利下げ観測は大幅に後退していましたが、再び、利下げ時期の前倒しが意識されるようになってきたことで、USDは軟調な展開となりました。

 通貨相関からも、USDの弱さを確認することができます。週末の動きを受けて、USDは下位足で最弱通貨になりました。USDにつれてCADの弱さも目立っています。対して、JPYの反発の動きが継続し、介入に伴う円高方向への転換が成功しているように思われます。AUD・NZDも堅調な展開を継続しており、相対的にEUR・GBPの弱さを確認する結果となっています。なかでもGBPの弱さが気になります。GBP・USDの売り、JPY・AUDの買いを軸に通貨選択をしたいと思います。ただし、本日は英国が祝日のため、GBPの動きには注意しておきたいと思います。

 強い通貨: JPY・AUD・NZD
 弱い通貨: GBP・CAD・USD

 日足   : AUD>USD>NZD>JPY>CAD>GBP>EUR
 4時間足 : JPY>AUD>NZD>EUR>CAD>GBP>USD

 今週は、火曜日のオーストラリアと木曜日の英国の政策金利に注目です。金融政策に変更があるのか、利下げ開始時期に言及するのかに注意したいと思います。その他、火曜日のオーストラリアの小売売上高、木曜日の日銀の主な意見公表、金曜日の英国のGDPとカナダの失業率に注目です。また、週を通して米国FRB高官の発言が相次ぎます。米国の経済指標は15日の消費者物価指数まで市場インパクトの強い指標はないため、週末の雇用統計やISMの数字をみた後の高官発言は市場に影響を与える可能性があるため警戒しておきたいと思います。
 本日は、日本と英国は祝日で金融市場は休場です。週末の雇用統計の結果を受けた円高への動きが継続するのか注目しています。欧州時間まで流動性は低下すると思われますが、その分、想定外にボラティリティが高まる可能性があるので警戒したいと思います。

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