昨日は、当欄で可能性が低いとコメントしたサプライズがあり、市場は大きく反応しました。米国の7月のJOLTS雇用動向調査では求人数が882.7万人と市場予想の946.5万人を大きく下回り、加えて6月の求人数を大幅に下方修正しました。労働市場の逼迫緩和を確認することになり、長期金利が低下し利上げ警戒感が緩和されました。USDJPYは147円前半まで上昇していましたが、JOLTS求人数と同時に発表された消費者信頼感指数も悪化したこともあり、145円台まで急落しました。市場のボラティリティは急速に高まり、下位足では多くの通貨ペアにトレンドを確認することができる状況になりました。
通貨相関からは、USDの急落を受けて下位足では最弱通貨になりました。上位足では最強通貨に位置しているため、足元の動きが継続し上位足に波及してくるのか注目です。USDの急落に対して、オセアニア通貨の反発が目立っています。EUR・GBPは中立的な位置づけになっています。短期的にはオセアニア通貨の反発の動きをみた通貨選択をしたいと思います。収束の動きを強めているとコメントしましたが、半分の通貨ペアは収束から発散に向かいトレンドが発生しました。まだ収束を続けている通貨ペアの発散も近いと思われるので、警戒を怠らないようにしたいと思います。
本日は、オーストラリアとドイツの消費者物価指数に注目です。市場のボラティリティが高まってきているため、ともに発表時のAUD・EURの動きに警戒したいと思います。昨日の労働統計の第1弾では労働市場の過熱解消を確認したことから、本日以降の雇用統計までの労働統計で同様の結果となれば、年内の追加利上げが遠のく可能性が高まってきます。雇用統計までの労働統計の内容には注意したいと思います。本日は、ADP全米雇用報告が発表されます。発表直後に第2四半期GDPも発表されるため、USDのボラティリティは一段と高まるものと思われます。十分に値動きに警戒したいと思います。